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保育園義務教育化と保育グレード設定による保育システム改革-1

【2030年の社会システム改革シリーズ4】


社会経済の変化に対応した保育ニーズに応じた保育グレード区分別保育システム改革へ

女性就労率の増加・共働き世帯の一般化に併せて実現した保育無償化。
しかし、家族・家庭における先行して進展するその状況から、未だに希望する保育所への入園入所ができない世帯、待機児童問題など課題は解決されることはない。
住まいに近い適切な保育施設の不足や保育士不足も改善されていない。

こうした状況を根本的に改善解決するため、そして何より、子どもの保育・育児・教育を受ける権利を守り、その質を高め、社会的存在として望ましい成長ができるようにするために、現状の子育て・保育行政のあり方を改革すべきと考える。

そこで提案するのは、乳幼児の年齢に応じた保育の内容等の段階区分=保育グレードシステムの設定である。

その概要案は、以下である。

4歳5歳児:未就学児(義務)幼稚園制
1歳2歳3歳児:幼児保育園制
0歳児:乳児保育所(または乳児園)
  ※但し、家庭保育が原則。保護者の申込みで受託する

次項以下で、それぞれのグレードの運用について、ラフだが整理する。


保育園義務教育化のあり方:新・公立幼稚園制の導入


4歳5歳児の保育は、義務化。
小学校区と同じくし、小学校付属幼稚園とし、小学校敷地内に設置。
すなわち、原則公立幼稚園に統一する。
私立幼稚園の設置も認可制として、設置可能とする。
ただし、従来の幼稚園制度は改定し、認定こども園の進化型・統一型とする。
管掌は、厚生労働省。

保育費用は無料。
幼稚園担当保育士は、公務員化し、公務員試験合格に加え、新しい資格・能力要件を設け、受験合格した者に資格を付与する。

これにより、原則、現在の小学校に付設する形をとるため、現状の保育所施設に空きが生じ、次項の幼児保育園グレードの子どもの受入が可能になる。
現状の小学校施設のキャパシティが不足する場合は、増設または、現状の比較的大きな保育所を充当する。
当然、付随関連施設等の設置・改修なども行う。

小学生のお兄ちゃん・お姉ちゃんがいる家庭は、通学時に一緒に通園できる。
保育時間は、保護者の就労の多様性にもある程度対応できるよう、現状の保育所レベルでの預かり保育を可能とする。


1歳・2歳・3歳児の保育園保育制


現状の認可保育所。
認可外保育所はすべて認可を要し、認可保育所転換化。
基準を満たさない施設は、廃止する。
(そもそも認可外保育所など、あること自体おかしい。)
保育園名称に統一する。

管掌は厚労省。

保育士資格は、現状の資格の保有者とし、准公務員試験の合格を必要とする。
保育費用は無料。
社団法人、民間企業、公立保育園等運営母体は、認可制

※准公務員については、以下参考に。
⇒ 准公務員制度導入で潜在的労働力の発掘と活躍へ:専門職体系化による行政システム改革-3【2030年の社会システム改革シリーズ3】



0歳児の乳児保育所保育制(乳児園制)

1歳になるまでは、保護者への、1年間の生計維持可能な額の乳児養育年金の支給により、家庭保育を原則とする。

ただし、早期就業への復帰や就労を希望する世帯・保護者から申し出がある場合、保育料の一部負担により、乳児保育所による保育利用を認める。

乳児保育所は認可制。
運営主体は、極力公立化または社団法人とする。
名称は、乳児保育所を省略した保育所。
保育所呼称は、このグレードだけ。
施設は、乳児保育のみに専念する独立した施設とする。

同施設・スタッフによる1歳児未満の乳児の保護者の産後ケア、育児指導支援等のサポート業務も行う。
こうした業務を考えると、保育所というよりも「乳児園」のような名称がいいのかなとも思う。
管掌は厚労省。

乳児保育所(乳児園)の保育士は、保護者指導・支援、産後ケア等に関する知識・技能なども習得する指定カリキュラムの修了を必要とする。
准公務員制でもよいが、完全に公務員資格を必要とすることにしても良いのではとも思う。

※准公務員については、以下。
⇒ 准公務員制度導入で潜在的労働力の発掘と活躍へ:専門職体系化による行政システム改革-3【2030年の社会システム改革シリーズ3】


母子家庭・父子家庭の乳幼児保育にも十分な支援を!

保育施設・保育士不足問題を改善・整備する一方、安心して保護者が仕事と子育てを両立できる諸条件を整備拡充する必要がある。

加えて、シングルマザーの貧困や、子育てに悩む保護者を支援する経済的・組織的・社会的基盤、システムが不可欠である。

上述したように、新生児・ゼロ歳児を抱える保護者自身のケアや、育児支援・相談などを行う機能を新しい保育施設の業務に加える必要がある。

また多胎児養育、複数の乳幼児の子育てなどの悩みを抱える保護者のケア・支援も、保育園・幼稚園の業務に加える。

児童福祉という従来の概念を取り払い、少子化社会にあって、一人ひとりの子どもたちの健やかな成長を願い、社会全体で子育て・保育を支援・保障する社会保障システムの中に、この保育システム改革を組み入れたい。

次回、この社会保障システム自体の改革課題と結びつける視点で、一部重複するが、保育システム改革のあり方を整理する。

※ 2021/3/20 追記
 本稿投稿後、日本型ベーシックインカムとしてベーシック・ペンション、生活基礎年金制の導入を提案。
その中で、乳児・児童への年金として、児童基礎年金月額8万円支給を組み入れています。
 また保育士の低賃金対策としても、生活基礎年金支給で、一応初期段階は対応できると考えます。
 もちろん、継続的な労働条件・労働環境の拡充は必要です。
(参考)⇒ http://basicpension.jp
    ⇒ 保育士の皆さんに関心を持って頂きたい日本型ベーシックインカム(2020/10/26)

(関連記事)
⇒ 保育の社会保障システム化による保育システム改革-2(2020/3/24)
⇒ 幼保無償化後の現実的課題:抜本的な保育行政システム改革への途(2020/5/29)
⇒ 准公務員制度導入で潜在的労働力の発掘と活躍へ:専門職体系化による行政システム改革-3(2020/3/21)

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