米国の民主党・共和党の分断とニュートラルを許さない歴史と文化の悲劇
アメリカの民主党と共和党の2党体制が招いている、深い分断。
一応民主主義のモデルであるかのような、どちらかが政権を担い、望ましい結果が出なければ政権を交代する仕組み。
それで機能しているかのように見えるが、交代時の振幅の大きさ、激しさは、分断を一層深める要因ともなろう。
好きな海外ドラマTVの中に、現在シーズン4の「マダムセクレタリー」という、アメリカのポリティカル物がある。
女性国務長官が主役の、よく出来た面白いドラマだ。
今シーズンの中で、再選を目指す現役大統領が、共和党内では軟弱とされ、大統領候補に選ばれない可能性が高くなった時、かの国務長官のアイディアで、無所属での大統領候補に転換。
党内力学を用いて、巧みに2選を果たすというシナリオだった。
大統領候補が無所属!
アメリカでは奇想天外だろうが、こうした発想が、ある意味ニュートラルの有効性やニーズがあることを示しているように感じさせる。

日本も類似したバックグラウンドだが、弱過ぎる野党が、ブレイクスルー期待をスルーさせている
一方日本。
保守•革新の構図は表向きだけ。
政権交代を可能と見る野党はないに等しい。
多数を占める無党派層、支持政党なし。
こうした絶好の環境を活かすことができる政党がないのだ。
ひと昔前「中道」というのがあったような、なかったような。
単純に足して2で割るのは論外だが、そろそろ課題先進国、課題解決後進国の日本に、それを真にブレークスルーする政治的機能が形成されてきても良さそうなものだ。
そうでないと、三流、四流の政治が、喜劇に留めることさえできず、悲劇となってしまう。

女性に適したニュートラル
長く続くこの状況を変えることはもちろん容易ではないが、唯一あるとすれば。
人口の半分というアドバンテージを持つ女性ならばできるのでは。
女性こそ厳然としたニュートラルグループを形成、構成できると思うのだが、どうだろうか。
クオータ制などに頼らずに、女性新党の創設を目指し、社会問題に否が応でも組み込まれている、さまざまなそして多くの女性を包摂するグループ作りから始める。
分断や格差の抑止や抑制には、健全なニュートラルが望ましい。
言葉だけのリベラルは要らない。
結局ヒエラルキーを形成し、保守をも本質の一つとするリベラルは、そろそろ賞味期限だ。
もちろん、権力・利権・復古主義の保守は、現状も将来もリスクでしかない。
その体制を容認しているかの状況が、まさに悲劇だ。
新しいニュートラルを!
これからの10年間でその実現を見たい!

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