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「世界最先端デジタル国家創造宣言」閣議決定時、閣僚はその全文を読んだか、理解できたか



閣議決定、大流行

先月2020年7月17日に閣議決定された、新型コロナウイルスを踏まえた新しい生活様式に対応し「デジタル強靱化社会の実現」を目標に掲げた「世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」

閣議決定流行りだ。

このところ当サイトで批判している「少子化社会対策大綱」「少子化社会対策白書」も、5月、7月と矢継ぎ早に閣議決定されている。

この「少子化社会対策」も、2004年から続いているが、一向に出生率の回復・向上に結びついていない。
でもだれも責任を取らない。
内閣府担当官僚も、その内容を承認した内閣・閣僚も、当事者である内閣府特命担当大臣少子化担当相も。
財政事情に応じて、長期的に取り組むと端からできない、実現しないことへの断りを入れた、フルメニューの総花的な内容だ。

そして、この長い名称で、安倍内閣得意の仰々しい、現実離れした、思い切りカッコつけた計画の閣議決定マター。
またまたのマターだ。



「世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」とは

すべての国民がデジタル技術とデータ利活用の恩恵を享受するとともに、安全で安心な暮らしや豊かさを実感できるデジタル社会の実現に向けた、政府全体のデジタル政策を取りまとめたIT戦略

今日の予定ではなかったのだが、先々月には「デジタル強靭化社会の実現」という見出しの日経記事を見ており、いずれ詳しく見ることがあるだろうと思っていたテーマ。

その記事の一部を抜粋する。

政府が近くまとめるIT戦略の指針を盛り込んだ「世界最先端デジタル国家創造宣言」の原案が分かった。新型コロナウイルスを踏まえた新しい生活様式に対応し「デジタル強靱化社会の実現」を目標に掲げた。

例によって、閣議決定される前に、マスコミにリークした記事だ。
少子化社会対策大綱の時にも同様の経緯があった。
まあ、記者クラブ加盟新聞社すべてに知らせたのか、日経だけなのか、どちらでもいいが、常態化したスタイルだ。

ならば、日経は、その内容について疑問や意見を事前に持ち、閣議決定に合わせて、それらの論述を展開すべきだろう。
それが、読者に対してのスタンスと思うのだが。

まあ、どうでもいいことか。

さて問題は、だ。
この資料、本文と概要、その他資料などからなるが、本当に手強い。
ボリュームといい、内容といい、まとめ方といい、一筋縄では理解できない強靭・強固な資料だ。

一応、以下からそのPDF資料を閲覧・入手できる。


上記リンクの概要から、基本認識部分を一部転載した。


官邸主導プロジェクト業務担当スタッフのレベルの低さとマネジメントできない首相・官房長官

こうした大きく広範な課題をまとめ上げる場合、縦割りの省庁を統括する機能が必要だ。
そこで官邸、内閣府の出番となる。

それは分かるが、問題は、そうしたマネジメントができるスタッフがいるかどうかということと、首相及び内閣官房長官等が、そのスタッフを使いこなすことができるか、ということだ。

各省庁の個別の課題を寄せ集めた、拾い集めたレベルのもので、真の意味で、総合化・体系化されていない。
関係する個々の官庁と官僚とのコミュニケーションや共同作業は不可欠であり、総合的な知識・理解力に加え、企画力・構想力、そしてリーダーシップ、プロジェクトマネジメント力が絶対必要になる。

コロナ禍における、クルーズ船対策、アベノマスク、給付金等をめぐる失態は、官邸スタッフのレベルの低さをもろに示したものだ。
そのレベルのまま、実行しようという判断・指示を行なう方も当然同罪だが。
それらは、極めて個別の案件であり、デジタル強靭化や少子化社会対策など、やたらに広く、門外漢には手に負えないビッグプロジェクト案件だ。
相当優秀な人材でないとこなせない仕事だ。

先の掲載以外の、当計画の軸の残り部分を、転載した。


官僚・役人作成資料の問題点


個々の項目についての意見や問題は、いずれこの<強靭化計画批判シリーズ>を行なうつもりなので今回は省く。

以上6つの図から、どんなことが感じられるだろうか。
というよりも、今日のテーマでいくと、承認した閣僚は、これらの内容をどの程度理解できたのだろうか、と思ってしまう。

「国民が安全で安心して暮らせ、豊かさを実感できる強靭なデジタル社会」。
分かるような分からないような、内容・表現だ。
安全で安心して暮らせ、豊かさを実感できるのは、そのための諸制度が先ず整備されていることが前提条件だ。
それを利用・執行するためのインフラが、デジタル・IT情報システム社会である。
それらの諸制度を整備・確立することの方が喫緊の課題なのだ。
そのことを、閣僚は理解認識していたか。

それから、IT関係だから仕方ないといえば仕方ないが、やたらカタカナ用語、カタカナ漢字混じり用語、略語が多い。
その多くが、意味不明、理解不能だ。
閣僚にとってはどうだろうか。
閣議了承・閣議決定したということは、ほとんど理解できていると思いたいのだが。
一応、別資料として<用語集>があるのだが、アルファベットの略語だけのもので、カタカナ用語だけの用語集も絶対必要だ。



ところで、ふと今思いついたのだが。
閣僚すべてが、日常業務においてパソコンを利用し、ある程度使いこなしているのか?
以前、スマホを使ったことがない大臣が、関連する課題について答弁等を行って批判を浴びたことがあった記憶があるが。

加えて、こうした官僚製作資料の多くが、番号を付与せずに、ただ羅列・配列する方法を取っていることに、毎度疑問を感じている。
体系的に考え、体系的に整理し、体系として理解する。
わかり易さの条件の一つだ。
こういう業務・事務システム上の基本を習っていないのか、わざと意図的に無視しているのか。
まとめ方自体不十分なことは、こうした基本を身につけていないと気付かないだろう。

個々の内容・課題のレベルが、バラバラで、なぜここにこんな課題があるのか不自然。
統一感・合理性を欠くことになるわけだ。

当計画は、新型コロナウイルス感染の拡大とそこで発生した諸問題を受け、コロナ後を想定してIT戦略を描いている。
しかし、その中でも触れている通り、本質的には、コロナ禍の有無に拘らず問題化し、長期的に取り組むべき国家プロジェクト課題である。

当計画の中に、<行政>という枠組みでの課題がある。
実は、他の枠組みの課題は、すべて必ず行政・政治システムに還流してくるのだ。
以前、行政システム改革について、以下の投稿をした。
行政システム開発庁の設置を:行政標準業務システム開発による行政システム改革-2
そのニーズも、遡れば、国家レベルで必要な、政治行政システム、社会経済システム改革を起点としていることにあったわけだ。

今回は、問題の問題提起で終わり、当計画の内容の具体的な評価・批判は、来月以降に行なう予定だ。

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