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2020年出生数80万人割れ?コロナで妊娠届大幅減少、BI導入を


コロナで、80万人割れショック


厚生労働省が、10月21日、今年1~7月に全国の自治体が受理した妊娠届の件数が前年同期比で5.1%、約2万8千件減少したことを発表しました。
5~7月の3ヶ月間累計では、11.4%、26,331件の減少と大幅になっています。

月別に見ると、2月頃に妊娠した人が届け出る4月の前年並みに対し、感染拡大の不安が高まった3月頃に妊娠した人が届け出る5月の減少率が最も大きく、前年同月比17.1%減の67,919件、6月同5.4%減67,115件、7月同10.9%減69,448件。

2016年に初めて100万人を割り込み、86万ショックと言われた昨年2019年の出生数が約86万5千人ですから、80万人を割るのも時間の問題と言えます。
それが今年2020年中なのか、来年2021年になるのかは、現状は不明です。

1~7月の届出なので、今年中に出産する人と来年の出産になる人がいるためですが、厚労省も、その気になれば、今年上期の出生数実績は集計できるはず。
今回の公表と同時に上期、あるいは、9月末までの出生数を発表すれば、今年の出生数の凡その予測数は発表できたのではないかと思います。
真剣に少子化、出生数減少を問題と認識しているなら、当然やるべきこと。
その結果が相当の減少となったため、公表すれば一層減少傾向に拍車をかけると危惧してのことかどうかは、分かりません。

このところの出生数減少傾向は、以下のグラフにあるように明らかで、今年の減少も当然と予想されていました。

新型コロナウィルスにより減少度合いが増すことは、想定内のこと。
問題は、この「妊娠控え」によりどの程度の減少数となるかでしたが、7カ月間の妊娠届数集計で、推定値も見えてきた感があります。
私は、今年にも80万人を切ると考えています。

就労環境の悪化と所得減少による妊娠・出産回避

 長引く少子化の要因は、既に多くの分析がありますが、最大の要因は、現在と将来への経済的不安による未婚・非婚者比率の増大、出産回避に拠るものと考えています。

コロナ禍による解雇・失業や就労機会の減少がもたらした所得減少は、結婚や出産に対する希望と意欲を奪う大きな要因となっていることは明らかです。
そして何よりも厳しいのは、この状態が、長引くコロナで、いつまで続くのか見通しが立たないこと。
そのため、来年も今年の減少数を上回る、すなわち人口減少の速度がコロナで加速することも間違いないでしょう。


出産環境の悪化による妊娠・出産回避


 それ以外に、移動自粛で里帰り出産が期待できなくなったこと、医療機関における院内感染不安などにより安心して出産できない状況になったこと、病院・当事者とも不妊治療を控える動きがあったことなどが挙げられています。

もちろん、コロナに実際に罹患した場合の母体及び胎児に与える影響を不安視して妊娠を控えるという部分があることも想定されるところです。

妊娠届とは


妊娠した人は母子保健法に基づき、居住する自治体に速やかに妊娠を届け出なければならないとされています。
但し、双子や三つ子の多胎妊娠の場合でも、1件として受理されており、2019年度は93.3%が妊娠11週以内に提出されました。
妊娠届を提出すると母子健康手帳が交付され、一緒に妊婦健診の費用助成の受診券を渡す自治体が多く、また子育ての基礎知識を学ぶ「両親学級」や産前産後の支援事業なども案内。乳幼児期の子育て支援へつなげる機会となっています。


明治安田生命実施、子育てに関するネットアンケート調査から


コロナ禍、既婚・子ども保有世帯は、もう一人子どもが欲しい

明治安田生命が、10月15日に公表した、「子育てに関するアンケート調査」によると、コロナに拠る在宅勤務を経験したことで、もう一人子どもが欲しいと思う夫婦が増えた、とされています。


生保加入顧客からの対象者抽出なのかどうかも分かりませんが、ネットアンケートですし、在宅勤務経験がその結果に表われているのでは、という分析もあり、コロナによる雇用や所得への不安がない人が多いためではないかと思われます。


6月の調査なので、コロナ禍が、出産・子育てにどういう影響をもたらすかに注目しますが、このアンケートでは、マイナスに働く度合いは少なくなっています。
これは、既婚で、既に子どもを持っている世帯が対象で、かつ比較的恵まれた所得状況にある世帯夫婦を対象としているためと思います。


幼保無償化で昨年よりも減った子育て費用


もうひとつ、このアンケートでの興味深い結果を紹介します。
平均36,247円となっている子育て費用についてですが、幼保無償化で、昨年よりも負担が減ったことがはっきりと示されていることに注目したいと思います。

それに対して、負担が増えているのが、日用品費・食費・衣類費。
子どもの成長に応じて増えることを示している、と言えるのかもしれませんね。
とすると、小学生・中学生では、到底平均36,247円では済まず、これよりも相当の子育て費用がかかることも想定されます。

後述する児童基礎年金の金額にも参考になる数字です。


もう子どもが持てない、持たない経済的理由

とは言っても、子どもを更には望まない、望めない女性の比率は60%超。
その理由は、はやり経済的理由からです。


「教育費がかかるから」と「生活費がかかるから」が、1番目と3番目の理由になっていて、両方を足すと、今年の場合、60%を占めます。
 0歳から6歳までの子どもにかか費用の平均が36,247円ですから、義務教育期間中に必要な教育費・生活費を考えると、経済的な理由から妊娠・出産を望まない世帯がそれなりに存在するのは、納得がいくところです。
これも、後述する児童基礎年金の金額決定上、考慮すべき数字・要素と考えます。

「今の人数で十分だから」とした世帯の子どもの数のデータも欲しかったですね。

なお、このアンケート結果の詳細は、こちらでご覧いただけます。


従来の少子化社会対策では、何も変えられない

 厚労省は、冒頭の調査について、新型コロナが少子化に与える影響を調べて必要な対策につなげる目的で行なったと言っている。
しかし果たして、どこまで深刻に考え、効果のある有効な対策を打とうと考えているか。
従来の「少子化社会対策大綱」レベルでは、まったく期待できないことは明らかです。


前安倍内閣時の終わりに、ようやく少子化対策相が、月6万円の児童手当支給を実現したいと発表しましたが、菅内閣で、担当相はすげ替えられてしまいました。

コロナで一層増した、現状と将来の雇用や所得不安は、間違いなく結婚、そして出産の困難を増幅させます。
そこでの唯一絶対の対策は、経済的な不安を払拭することしかありません。
すべての国民が、どのような状況になっても、どのような状況においても、日常生活に不安のない所得が保証されている。
まさに、ベーシックインカムだけがその対策として有効ではないでしょうか。

不可欠なベーシックインカム導入



これまで日本型ベーシックインカムとしての生活基礎年金の導入を提案してきています。
ベーシックインカム生活基礎年金月額15万円、児童基礎年金8万円案

その際、少子化対策を優先させるため、15歳以下の子どもに支給するベーシックインカム児童基礎年金を、他に先駆けて、
第1次:2025年4月 ⇒ 学齢6歳以下
・第2次:2030年4月 ⇒ 学齢15歳以下

というように、2025年から導入すべきと提案しています。
ベーシックインカム生活基礎年金、段階的導入の理由と方法

ですが、コロナは、成人の雇用・就労・所得の不安をある意味常態化するリスクもあり、子どもだけへのベーシックインカム支給では、家族全員の生活保障にはならないかもしれません。
そういうことから、成人への支給開始時期も、可能な限り早期化することが望ましいと考えます。

2025年がムリでも、2030年から支給開始と決定できれば、結婚にも出産にも、希望を持つことが可能になるのではないか、そう考えます。

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