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女性主体政党・政治会派、2025年創設提案

少しずつ、よくなる社会に・・・

WANを精神的基盤とする新しい女性主体政党・政治会派創設提案-1

なぜ女性主体政党・政治会派が必要か

なぜ女性主体の政党・政治会派が必要か?
その理由・答は、至極簡単、単純です。
男性優位で男性がほとんどを占める政党・政治会派に対して、それがないことの方が不思議ではないでしょうか。
人口の半数(以上)を占める女性が、その仕事や生活や働き方・生き方に関する制度や法律の策定・制定に、その声や思いをしっかり伝え、実現し得ていない事情・状況が、連綿と続いている。
それを変えるには、政治を変える必要がある。
そのためには、政治を変えうる国会議員として、女性が影響力を及ぼすことができる一定数以上を占める。
それゆえです。

すなわち、女性主体政党・政治会派とは、
1)女性が
2)女性会員組織を基盤として、
3)国政に関する方針・方向・計画・法律等を議論・考察・提案し、
4)衆議院議員選挙立候補者を選考・選出し、選挙活動を行い、当選に導き、
5)国会議員として活動し、それらを実現することを目的とする
政治組織グループです。

その組織をどのように形成し、どのような政策を掲げ、どのようにして国会議員を輩出し、いつまでにどんな社会にすることを目的として政治・行政に関わっていくか。
それが、本提案の主意・目的であり、今回を含め4回にわたって、提案していきたいと考えています。

現状の「与党・よとう」「野党・やとう」の構図

復古主義の保守と、自由放任・利害・利権主義の保守、新しい資本主義など描けない穏健保守、種々混じり合わせた摩訶不思議な、内外との多様な利害関係を共有し、権利保持の延命装置付き機能を有する自民党。
リベラル保守を掲げつつ、共産党との全面的共闘には恐らく踏み切ることはできず、国民民主党とも同床異夢である存在意義が、ほぼ不変的に曖昧なままであろう立憲民主党。
立民・国民民主の低次元野党ゲームの間隙を縫って、どさくさに紛れて第3党にのし上がった、胡散臭ささを払拭できない維新の会。
なぜか共産党という看板に拒否感を持つ人々が相当比率存在し、ほぼ永久的にそれが変わることがないと分かっていても、地上のどこにも「共産主義国家」が成立する可能性がないと分かっていても、あるいはあってほしくないと思われているその党名と基本理念を変えようとしない独善的な共産党。

ほぼ半永久に払拭不可能と有権者に刷り込んでしまった、野党の過去の政権政党時代の致命的な失政による不信感。
そして、日常において危機感や問題意識を持ち続けることが不得意で、とする人間の特性により、無党派層という概念での貘とした集合体に、進むべき途を委ねるようになっています。
政治や行政に関する当事者意識が、希薄になっていく社会に生きているといえるでしょうか。
結局、与党も野党も、そう大きくは変わらないし、どちらも同じような馬鹿げたことをやっているし、という達観・諦観社会が続いている・・・。
しかし、本来当事者として最も負の影響を受けているのが女性であることに女性自身が気づき、思いを同じくすることになれば・・・。

「ゆ党(ゆとう)」および第三極政治グループの曖昧さ

昨年末の衆議院選結果を受けて、維新が第三極となりうる勢力にとマスコミが喧伝。
一昨日、2022年の予算案に対して賛成し、野党にあるまじき行為を避難された国民民主党が、自民党との連立を意識した第三極狙い云々という声も。
政権政党との違いを明示し、なんでも反対野党とはまったく異なり、与党と野党とは一線を画した「第三極」政党としての地歩を・・・。
まあ、表現を変えれば「中道・中立」というのが当てはまるのかもしれないないですが、本質的にはそうではないわけです。
要は、妥協したり、妥協を求めたり、のいいトコ狙い、自グループの存在価値を、あたかもそれが民主主義の方法論として望ましい在り方とする、ご都合主義という立ち位置にあるのが「第三極」ということになるのでしょうか。

女性主体政党・政治会派は、第三極をめざすものではなく、第三極である必要もまったくありません。
めざす政策の実現にむけて、堅実に、かつ柔軟に、ぶれない方針をもって活動を続けるグループ組織です。
野党がどうの、与党がどうのと揶揄する必要も、暇もありません。

クオータ制に頼らない女性の政治参画の望ましい在り方

クオータ制に本気で取り組む意志がない自民党内にいる女性議員は、簡単には立候補者に公認されない事情、当選する確率が低い選挙区しか割り当てられない事情などを嘆きます。
野党も、ようやく公認候補者の女性比を高めていく方針に転じたかのように見えますが、いかんせん、女性党員も国会議員をめざす人自体も少なく、理想と現実との乖離は狭まりません。
いずれにおいても、女性は選考される受け身の立場で、決定する立場、権限を持つ立場にはありません。
そこから自ずと考えうること、本来自然に考えるべきこと。
先入観と従来の考え方を排し、クオータ制には頼らないやり方に変えることでしょう。
簡単です。
女性主体の組織グループにおいて女性が決定する構図、システムを構築すればすむのです。

しかし、未だに女性研究者や国際的組織などで活躍経験のある女性見識者の多くが、クオータ制を進めるべき、クオータ制が変えていくといった論調に、海外の事例を引き合いに出しながら終始していることには、少しばかり残念な思いをしています。
以下の資料にもありますが、他の国と比べてどうこう、という議論もさほど意味があることとは思えません。
真剣に、誠実に考えれば、他がどうこうではなく、自分たち自身がどうあるかの問題ですから。

(参考:クオータ制)
クオータ制は、約130カ国・地域が、方法に違いはあるが導入。
世界193カ国の国会中、日本の女性議員の構成比ランクは166位。
有権者の52%は女性だが、2017年衆院選の女性候補者比率は18%。衆院議員の女性比率は9.9%で先進国で最低水準。
2021年度からの第5次男女共同参画基本計画による衆・参院、統一地方選の候補者の2025年の女性割合目標は35%。
「クオータ制は数によって環境改善を促し、連鎖反応を起こすのに効果的だ」が「得票率が低い女性を通すのは市民の判断をゆがめるが、今は立候補までの過程に男性優位があるため、何か手段を講じなければ」という意見もある。

民主主義をめぐる政党・政治グループの同質性・異質性

自由民主党、立憲民主党、国民民主党。
どちらも「民主主義」を掲げる政党ですが、そのめざすもの、進み方は似て非なるものです。
「似ている」ことなどありません。
昨年、民主主義について何冊かの新書を参考にして、望ましい民主主義について記事を書こうと思ったこともあったのですが、結局、やめました。
もとより「民主主義は永遠の実験」としており、政治形態・様式としての民主主義と、他の社会経済システムにおける民主主義とにも、自ずと違いがあります。
中国は中国で、自国流民主主義をアピールしていますし、最近では、「くじ引き民主主義」を謳った新書も出たりして、こんがらかりかたが、半端ない状況にあります。

一昨年2020年12月に、「ネットサロン・平和と社会保障と民主主義を考える会」というFacebookページを設けて、広げようと思い、FBにアカウントを持つことが確認できた女性ジャーナリスト等10人超の方々にFBメッセージでお声をお掛けしたのですが、ほとんど成果なく、ずっとWEBサイトに投稿した記事にリンクを貼り続けるにとどまっています。
また当初「民主主義を守る会」としていたのですが、民主主義の曖昧さを思うと「考える会」にとどめるべきかと、要らぬことを気にしたりして・・・。

しかし、女性主体の政治・政治会派の活動における民主主義の在り方には、ぜひ従来にない、新しいかたち・方式を期待したいと思います。

女性参政権、女性活躍キャンペーンの違和感。女性自身の感覚・ことばで理念・方針を

権利として勝ち取った女性参政権が、一昨年75年を迎えた折り、マスコミでもいくつかの論評がありました。
その折り投稿したのが、以下の2つの記事です。
女性参政権75年に思う-1:現役猪口邦子氏、元中林美恵子氏女性国会議員の発言から(2020/12/22)
第5次男女共同参画基本計画と女性参政権:女性参政権75年に思う-2(2020/12/26)

そしてもう声高に語られることがなくなった「女性活躍」スローガン。
結局それも、生産年齢人口の減少を先取りして、結局は共働き社会を推し進め、女性非正規被用者を増やす一方、低所得者の増加・困窮者の増加と格差拡大をももたらすことになることから、本来女性自身が望む方向・方法での改善・改革とは逆行することになったことは多くが知るところです。

こうしたスローガン、キャッチフレーズ政治とは異なる、女性自らのことばで、求める政治・政策を語り、提案し、実現していって頂きたいと、長引くコロナパンデミック生活状況の中で、一層強く思います。

ジェンダー問題への望ましい取り組み方

なお、ジェンダーを課題とするとき、本来女性という切り方は適切ではなく、LGBTQ等いわゆるマイノリティをも包摂することを前提とすべきと考えています。
ただ、今回の提案では、敢えて「女性」という表現を用い、そこにそれも包括・包摂していることも加えてお読み頂き、ご理解頂きたいと思います。

「WAN 認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク」への期待


実は、元々、女性主体政党・政治グループが必要と考えたとき、まず思い浮かんだその組織母体が、WANでした。
そこで、昨年3月に、いずれこうした提案を行なうことができれば、と恥ずかしながら男性の私が入会を申し込み、4月から会員に。
そして、先日、次年度の会費を納付したところです。
思いを抱いてからほぼ1年経過。(その優柔不断さを恥じ入るばかりです。)
一応、後述するように、いくつかの視点で、女性への期待の気持ちを表したブログをこれまで投稿しては来たのですが。

しかし、WANはNPO。
NGOでもなく、直接的な政治活動を行ってはいけない特別・特殊な?法人組織。
一応、今回から何回かのシリーズで、WANに賛同しアクティブに活動する皆さんの「女縁力」に期待し、WANを精神的な組織基盤としつつ、新たな政治活動組織グループの形成・創設をご提案したいと思います。
実質的には、ようやく2年越しでの思いをお伝えすることになります。

次回は、女性主体政党・政治会派は、既存政党とどのような違い、方針・政策を打ち出し、女性有権者の共感・協力と支持を得ていくべきか、その理念・方針・政策の在り方について、思うところを述べたいと思います。

<参考>:関連過去記事リスト

危ない介護保険をどうすべきか:上野さん、樋口さん、女性で政治を変えましょう!(2020/6/7)
女性のいない民主主義社会の改革を:女性国会議員の一挙増員への途(2020/6/16)
男性社会改造への途:女性にしか社会は変えられない-1(2020/9/21)
女性活躍推進政策を女性自身はどう感じてきたか:女性にしか社会は変えられない-2(2020/9/22)
常態化した女性高学歴社会への期待と主体的な社会経済活動参加の先(2020/9/23)
「平和と社会保障と民主主義を守る女性会議」(仮称)創設のご提案(2020/9/24)
女性主体政党創設の夢:2030年自民党女性国会議員30%、20年後女性総理誕生に先駆けて(2020/9/30)
議員定数削減一院制へ改憲を:イタリアで国会議員数削減国民投票可決(2020/10/12)
女性参政権75年に思う-1:現役猪口邦子氏、元中林美恵子氏女性国会議員の発言から(2020/12/22)
第5次男女共同参画基本計画と女性参政権:女性参政権75年に思う-2(2020/12/26)
拝啓、上野千鶴子様 失礼を承知でお願いがあります。(2021/1/25)

少しずつ、よくなる社会に・・・

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