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NATIONAL POLITICS

めざすべき水素社会とエネルギー自給自足社会:脱炭素による環境と経済で社会はどう変わるか-3

環境政策大転換の起点となった2020年


前安倍内閣のグローバル社会における環境問題への恥ずかしいくらいの低かった認識に対して、手のひらを返したかのように、首相就任と同時に脱炭素、温暖化ガスゼロ政策を打ち出した菅内閣。
歳の瀬も押し迫る中、安倍内閣の折の負の遺産が一気に噴出し、折角のクリーン政策が、CO2で曇ってしまいそうなのは、なんとも皮肉なことです。

その環境国家宣言的な政策転換を受けて、前々回・前回と以下を投稿しました。

◆ 脱炭素大合唱、菅内閣の狙い:環境と経済で社会はどう変わっていくか-1(2020/12/23)
脱炭素宣言後の日経関連記事リストからイメージする:環境と経済で社会はどう変わっていくか-2(2020/12/24)

今回は、その前回の、今月12月1日から今日12月24日までの日本経済新聞に掲載された環境とエネルギーに関する朝刊記事(朝刊休刊日は夕刊)の見出しのリストをテーマ別に分類し、少し考えるところを記してみたいと思います。

分類は、以下のようにしました。

1.再生可能エネルギー化の加速
2.技術開発と企業経営展開
3.EV競争の激化とEV時代の到来
4.ESG、SDGs投資の拡大
5.関連税制の変革
6.エネルギー資源および関連資源の動向と今後
7.継続する原発問題と対策
8.環境エネルギー政策とグローバル社会における環境変化
9.水素社会への途、そして暮らしの変化

以下、順に取り上げていきます。

1.再生可能エネルギー化の加速

脱炭素 2050年へ政府計画 洋上風力4500万キロワットに/原発新型炉を開発(2020/12/24)
再生エネ、30年度4割に 自民議連、「実質ゼロ」へ電源構成提言(2020/12/23)
再生エネ、脱炭素へ「最大限」 経産省、5~6割「参考値」 電力の安定供給 残る課題(2020/12/22)
再生エネ「50~60%」 政府検討 50年、海外水準を目安に(2020/12/21)
「実質ゼロ」へ意欲的数値 再生エネ拡大、国民的議論を喚起(2020/12/21)
東芝、洋上風力に意欲 車谷社長に聞く 脱炭素へ外部連携(2020/12/19)
東電系、太陽光発電設備で提携(2020/12/17)
伊藤忠など、バイオマス発電稼働(2020/12/17)
洋上風力、40年に4500万キロワット 官民目標 北海道・東北・九州に8割(2020/12/16)
国産燃料の安定供給を 自民・衆院議員 務台俊介氏(2020/12/16)
間伐材、放置せず活用 立民・衆院議員 篠原孝氏(2020/12/16)
環境相「再生エネ、30年度4割に」 危機感アピール 電源、目標の倍(2020/12/16)
洋上風力発電コスト8~9円に 官民、海外並み目標(2020/12/15)
太陽光発電、導入費用引き下げ促す 環境省、来年度に補助金(2020/12/15)
50年排出ゼロへ再生エネ拡大 送電網の強化必要 自然エネ財団など4機関が提言(2020/12/15)
国施設の電力、再生エネ3割に 全府省に要請へ(2020/12/11)
ENEOS「農業+発電」耕す 農地の上にパネル、太陽光増やす 低炭素型を全国で事業化へ(2020/12/11)
耕作放棄地 再生の道も(2020/12/11)
電力会社に排出枠 経産省検討、再生エネ拡大促す(2020/12/10)
再エネだけ使った電力サービス(2020/12/10)
秋田の洋上風力に応札へ 世界最大手、国内2社と(2020/12/8)
全物件で100%再生エネ ヒューリック、自社発電で1000億円投資(2020/12/6)
海洋再生エネ「主要電源に」 日豪など14カ国首脳(2020/12/3)
風力の環境評価、基準緩和求める 河野規制改革相(2020/12/2)
旭化成、脱石炭火力を表明(2020/12/2)
荒廃農地で太陽光 促進 規制改革検討、風力も整備短縮へ(2020/12/1)
EU、洋上風力規模25倍に 官民で99兆円投資 温暖化ガス50年ゼロめざす(2020/11/30)
ユーグレナ、セブンにバイオ燃料(2020/11/26)


「脱炭素」は、当然化石燃料を用いた発電をゼロにすることをめざすことを意味します。
とすると、いわゆる電源構成にその方針を反映させ、いつまでに、どのように改善を進め、カーボン・ニュートラル、CO2ゼロを実現するかが設定されなければいけません。
実は、原子力発電は、CO2を発生させない電力であり、なにもリスク・問題がなければ、再生可能エネルギーにすべてを頼らずに一定比率を占めるようにすればよいわけです。
しかし、その安全性は、東日本大震災の福島第一原発事故で、決定的・絶対的に否定されてしまいました。
従い、既に問題だらけの電力自由化政策で、再生可能エネルギーの導入が、電力料金の引き上げという国民の負担増を条件として進められてきていますが、未だに原発への依存を前提とした構成比目標にとどまっていました。

しかし、いよいよ脱炭素、CO2ゼロ化政策の号砲と同時に、再生可能エネルギー構成を一気に引き上げる必要が生じ、とりわけ、洋上風力発電強化が、規制改革を伴って打ち出されてきたことが目立ちます。

そしてこの分野での投資活動、事業活動が、今後継続して拡大されることになります。
もちろん、雇用創出も期待されるところです。

2.EV競争の激化とEV時代の到来

トヨタ、来年2人乗りEV まず法人向け 100キロ走行、160万円から(2020/12/24)
FCV普及へ環境整備 無所属・参院議員 浜口誠氏(2020/12/24)
〈脱ガソリン車 戦略と課題〉 脱炭素、軽も例外にせず 小型・低価格で車販売の3割(2020/12/24)
「軽」も全て電動車に 新車販売 政府、30年代半ば目標(2020/12/23)
LG電子、EV部品で合弁 カナダ社と、モーター販路拡大(2020/12/24)
<脱ガソリン車 戦略と課題>環境規制、欧米が急ピッチ
米新政権でさらに加速 日本の戦略作りに影響も
(2020/12/23)
小型蓄電池など技術開発カギに 軽自動車も全て電動化へ(2020/12/23)
小池都知事「EVインフラ補助拡充」 二輪車電動化も強調(2020/12/20)
現代自が日本再参入 22年、FCVやEV特化(2020/12/19)
脱ガソリン車 戦略と課題 電動化、軽・トラック遅れ ダイハツ・日野自、価格・車体が壁(2020/12/18)
自工会も「50年脱炭素」 豊田会長、欧米中並み政府支援要請(2020/12/18)
欧州向けEV、日本から新モデル 日産、英工場で生産せず(2020/12/17)
脱ガソリン車 戦略と課題 日中、電動化で足並み EV・HVセットの「現実解」(2020/12/17)
EV、内装も環境配慮 マツダ、ワインの栓の端材活用/ポルシェ、漁網を再利用した繊維(2020/12/17)
EV購入補助金2倍 最大80万円に 脱炭素へ普及促す(2020/12/16)
板橋区、庁有車にEV 3年間、カーシェア利用で(2020/12/15)
東芝・富士電機、EV用半導体増産 2000億円超投資 脱ガソリンへ新供給網(2020/12/15)
自工会「再生エネ普及へ支援を」 車の排ガスゼロ、政府に訴え(2020/12/15)
脱ガソリンに挑む日本の自動車産業(2020/12/13)
明電舎、EV部品を増産 国内・中国で計100億円投資(2020/12/12)
脱炭素 電源と両輪 電動車移行 水素活用、課題多く(2020/12/11)
車、動力源もCO2なし 経産省目標 50年に、製造・廃棄まで(2020/12/11)
エコカー減税、環境性能の基準厳しく(2020/12/11)
現代自、EV投資4割増 5年で12車種発売「成長基盤固める」(2020/12/11)
VW、中国にEV拠点 研究開発、23年に量産開始へ(2020/12/11)
新型EV電池、官民で実用化 20年代前半にトヨタが搭載車 三井金属、素材生産へ(2020/12/10)
EU、排ガスゼロ車30年までに3000万台 普及15%目標 運輸部門で脱炭素加速へ(2020/12/10)
全固体電池 EVの航続距離延長、期待(2020/12/10)
<脱ガソリン車 戦略と課題>電動車 政策で民意後押し 購入補助金や排出枠取引 軽など切り替え難しく(2020/12/10)
トヨタ燃料電池、システムを外販 鉄道や船舶向け、水素普及急ぐ
EV急速充電器 設置規制を緩和 都、関連条例を改正へ ガソリン車ゼロへ弾み(2020/12/10)
東京都、新車販売30年全て電動車 政府目標に先行 小池知事「大都市の責務」(2020/12/9)
トヨタとコンビニ3社、配送に燃料電池車 実証実験、利便性を検証(2020/12/9)
VW、中国生産に支障 コロナで半導体不足(2020/12/9)
欧州の電動車販売2.1倍 1~10月、中国抜き最大市場に 各国政府、補助金手厚く(2020/12/8)
トヨタも欧州でEV 来年(2020/12/8)
欧州のEV電池、25年に生産15倍  韓国勢先行、VWやPSAも参入 脱アジア依存を推進(2020/12/7)
高性能HV免税維持 政府・与党、重量税巡り調整(2020/12/5)
自動車に排出枠取引制度 20年代後半 販売目標課す 新車、30年代全て電動車に(2020/12/4)
 電動車 EV・燃料電池車など4種(2020/12/4)
車大手「HVは残して」 政府へアピール、除外回避 供給網衰退に危機感(2020/12/4)
現代自EV、航続距離500キロ 現行より2割長く、新モデルに搭載(2020/12/4)
車の素材も脱炭素急ぐ 鉄鋼、水素使う製法模索(2020/12/3)
車産業、EVで大競争 日本電産会長兼CEO 永守重信氏(2020/12/3)
テスラ、充電器も中国で生産 EV向け、上海に拠点(2020/11/27)
・(車課税 抜本改革見送り 政府・与党方針 コロナで議論停滞2020/11/25)
日産「ノート」HV専用に 電動化に経営資源集中 製造費、ガソリン車並みへ(2020/11/25)
環境対応、EV移行カギ(2020/11/25)


再生可能エネルギー分野と並んで、産業分野において経済成長が来されるのが、自動車産業です。
未だに、その関連での産業の裾野が広く、IT化でより拡大してきた同分野は、グローバル社会においての競争も激しく、日・米・欧州・中国が、それぞれ依存しつつもしのぎを削っています。

いずれにしても、最終的に残るのはEV電気自動車と分かっているわけで、ネックとなっている蓄電池、充電システム、走行能力、自動運転化、コスト等の領域での技術競争が優勝劣敗を決めることになります。

そのプロセスにおいて、あるいはEVの対抗として可能性があるのが、水素自動車FCVですが、トヨタの手こずり具合をみると、グローバル間競争では、結論は出ていると考えるべきでしょう。

その技術開発の支援や、EVの市場展開のための補助金制度などが、必ず要求され、政治と経済との関係の在り方が、どの国・地域でも重要な課題となることも想定されるところです。

遅れをとっている日本勢が、巻き返しできるのか。
いつにトヨタにかかっており、日本の経済界・産業の不沈に関わる課題と言えます。

当然、日本国内でのEV展開は、周回以上遅れており、規制における保護を求める矛盾を知りつつ、技術開発支援とEV購入者への補助金支給政策もいつものように要求するなど、国を上げての支援体制作りが行われていきます。

それは、私たちの自動車に頼る生活そのものと関係するわけで、ここ10年くらいで、一気に変化が起きるのではないかと思っています。
まあ、10年後には、私たち団塊の世代の大半が免許証を返納しているでしょうが。
いやもしかしたら自動運転システムにより、快適なカーライフを享受できているかもしれませんが。




3.技術開発と企業経営展開

半導体 消費電力半減へ 経産省 30年、EV・再生エネ用(2020/12/21)
EVシェアのレクシヴ、東芝などと「仮想発電所」(2020/12/21)
次世代太陽電池「ペロブスカイト」、脱炭素へ期待 効率向上、大型化・耐久性に課題(2020/12/21)
日中、CO2・水素の再利用で連携 メタンガス製造、世界最大プラント建設へ(2020/12/20)
商船三井・東北電力、風で進む石炭船 排出削減、まず輸送で(2020/12/11)
日本勢「全固体」開発急ぐ(2020/12/7)
データセンターも脱炭素 マイクロソフト、海に沈め運用/アリババは冬の外気活用(2020/12/5)
東芝、エネ効率高める材料 モーター部品向け(2020/12/4)
東芝系など6社、ジェット燃料にCO2再利用(2020/12/3)
東ガスなど3社、次世代検針器システムを開発(2020/12/3)
バイオガス、LPガスに効率変換(2020/12/3)
郵船、車用の半数LNG船に CO2排出削減へ30年にも VWなど、環境対応迫る(2020/12/3)
 脱炭素、鉱山機械に需要は? 石炭向け減少、鉄・銅で勝負 コマツ社長 小川啓之氏(2020/12/3)
無線給電 日本で実用化へ 総務省、3帯域で電波割り当て 東芝・オムロンなど参入(2020/11/29)
無線給電とは(2020/11/29)
サムスン重工業、LNG船2600億円受注 過去最大、建造や機材供給(2020/11/27)
伊藤忠、海洋プラ再生しごみ袋(2020/11/27)
デンカ、50年にも温暖化ガスゼロ(2020/11/26)
JERA、企業の蓄電池利用分析(2020/11/26)


1,の再生可能エネルギー分野、2.の自動車産業分野も含めて、脱炭素政策により、経済界・産業界における技術開発は、まったなしです。
宣言後こうして報じられる種々の技術開発関連事例は、その前から、当然各企業で取り組まれていたものです。
しかし、宣言・号令が出たことで、企業における戦略と投資上優先順位化され、ある分野においては政府の補助金を期待もできることになります。

不要になる技術・事業分野もありえますが、技術開発領域や難易度の高まりで、新規事業化・や新しい雇用創出も期待でき、いわゆる経済成長を担う可能性もあります。

それらの一部が、私たちの日常生活の利便性や費用の節約をもたらしてくれることもあるでしょう。



4.ESG、SDGs投資の拡大

「新生銀をESG特化に」 工藤社長、社会課題解決など主軸(2020/12/24)
北極の石油、ESGに逆行 駆け込み政策、開発あおる(2020/12/18)
海外火力発電「国策案件」日本企業にESGの逆風 三菱商事など、市場・政府の板挟み(2020/12/15)
「脱炭素」市場が値踏み 日鉄、問われる具体策(2020/12/15)
投資先ガス排出、50年ゼロめざす 世界の運用大手30社(2020/12/12)
脱炭素銘柄が逆行高 トヨタ5%、再生エネ関連も買い(2020/12/12)
ESG投資に意欲、企業年金の4割 本社など調査(2020/12/7)
役員報酬、ESGと連動 世界で導入広がる 中長期目線を重視(2020/12/6)
再生エネ企業に800億円 政府系ファンド設立へ(2020/12/4)
ESG債、最高の1.6兆円超 国内企業4~11月、資金調達の柱に(2020/12/4)
ESGのデータ 需要増す ファクトセットCEO フィリップ・スノー氏(2020/12/4)
 「会計外交」舞台はESG情報開示で新たな国際組織(2020/12/2)
ESG不十分なら株主総会で反対票 英運用会社が開示巡り基準、環境対応など6分野(2020/12/1)
王子HD、ESG強化 ブラジル森林資源統括、完全子会社に(2020/11/28)
新生銀、ESG企業に劣後ローン 中小の利用想定、200億円規模(2020/11/25)
日経平均 3万円試す 阿部氏「菅政権の政策期待」、丸山氏「EV関連が有望に」 どうなる来年の株式相場 座談会(2020/12/9)
 EV関連株「百花繚乱」 来る選別へ問われる実力(2020/11/25)


1.2.3と見てきた経済・産業分野における技術開発ニーズの拡大は、地球温暖化や環境破壊、健康や日常生活への悪影響などを及ぼす従来型の産業・企業の退出を迫ります。

こうした一見、人間として、社会として、当然行うべき、取り組むべき活動も、資本主義経済の元では、投資方針の転換を当然とします。
いやむしろ、自動利潤獲得システム化した投資家群は、この機会を多として、ESGやSDGs等の概念を利用し、環境保護、持続可能性開発という名のもとに投資効果の極大化をめざした行動を強化しています。

中国のような共産党一党独裁国家の国家資本も参入し、私たちの日常生活とは関係のないフィールドで進められ、一層の格差社会が形成されることに対する不信は払拭できません。
しかし、その所得の再分配システムが確実に、堅固に形成され、社会貢献する社会システムを、私たち自身の努力で形成すべきことを確認しておきたいと思います。



5.関連税制の変革

脱炭素やデジタル化を税制でも支えよ(2020/12/12)
DX・脱炭素、新潮流後押し 税制改正大綱 コロナ禍で景気テコ入れ優先、「痛み」伴う改革素通り(2020/12/11)
脱炭素、投資貢献に応じ控除(2020/12/11)
税制改正大綱の要旨 環境投資、企業に追い風(2020/12/11)
検討事項 自動車税、技術革新に対応(2020/12/11)


ここでは、あまり多くの項目はありませんが、炭素税の設定と活用、脱炭素促進や環境対策推進のための優遇税の設定、環境対策車購入時の補助金支給、同自動車税等の減免など、従来取られてきた政策も含め、企業活動面、個人・世帯生活面での関連税制が導入されることになります。

6.エネルギー資源および関連資源の動向と今後

原油需要 消えぬ慎重論 IEA「回復は21年後半」 産油国、減産縮小先送りも(2020/11/25)
銅や銀高騰、脱炭素先取り 再生エネで需要 投資集中、中国発の相場活況を増幅(2020/12/19)
電池用ニッケル高値圏 中国で1年ぶり水準 EV向けに需要、思惑買いで値動き荒く(2020/12/18)
東商取の原油先物、15ヵ月制に 電力と同じ取引期限 セット売買、価格変動リスク抑制(2020/12/17)
レアアース価格上昇 車・風力発電向け 中国がけん引、輸出制限の懸念なお(2020/12/15)
北海ブレント50ドル台 原油先物が9カ月ぶり回復、需要増期待(2020/12/12)
天然ガス先物が下落 NY市場、米の暖房用消費に鈍化観測(2020/12/10)
サウジ原油調整金上げ 1月積み、中国需要増見込む(2020/12/9)
国内原油先物が下落 1.4%安、減産維持後退を懸念(2020/12/3)
東南ア向け石油備蓄 政府、クウェートと共同で(2020/12/2)
中東産LPG5%上げ 12月積み価格、原油相場の上昇で(2020/12/1)
非鉄の国際価格、軒並み高 EVシフト追い風 銅やアルミ、モーター・電池に需要(2020/11/27)


当然、脱炭素で化石燃料の需要が減り、コストも合わせて下げっていくことが想定されますが、種々の要因により、単純にそうなるとは限りません。
一方、脱炭素をめぐる種々の技術開発・事業開発において必要になる種々の資源・原材料を入手する競争も発生し、激しくなることも想定されます。

これらの動向も経済・経営に影響し、生活にも影響を及ぼします。
備蓄やサプラーチェーン対策などを含め、さまざまな想定やリスクへの備えも、必要とされることになります。


7.継続する原発問題と対策

福島第1原発のデブリ取り出し、22年以降に延期 英でロボ開発遅れ(2020/12/24)
原発の使用済み核燃料 中間貯蔵施設の共同利用提案へ 電事連、きょう国に報告(2020/12/17)
プルトニウム 電力各社で利用 海外保管分で検討(2020/12/17)
規制委、原電立ち入りで経緯解明へ記録確認 データ無断修正(2020/12/15)
 東電をゾンビにするな(2020/12/24)
東電、50年までにCO2実質ゼロへ 原発稼働時期示さず 再建計画案(2020/12/15)
福島第1処理水、処分先送りせず 首相(2020/12/11)
老朽原発再稼働 初の地元同意へ 相次ぐ40年超運転(2020/12/11)
<キーワード> 原子炉圧力容器(2020/12/11)
原子力規制委、地震指針の見直し検討 大飯判決で争点(2020/12/10)
MOX燃料工場正式合格 日本原燃、規制委審査で(2020/12/10)
大飯原発 許可取り消し 大阪地裁判決「審査不十分で違法」(2020/12/5)
原電に立ち入りへ 規制委、敦賀データ書き換え巡り(2020/12/1)
脱炭素へ原発増設検討を 自民エネ調査会が提言(2020/11/29)
中国「独自原発」が稼働 建設加速、輸出も注力(2020/11/28)
原子力規制委、非公開資料を閲覧被害か 先月の不正アクセス、通信遮断続く(2020/11/28)
川重が原子力事業撤退 アトックスに譲渡で合意(2020/11/25)


先にも述べましたが、原発自体や核燃料廃棄物処理の安全性やコストという難題は、改善・解決される保証がありません。
そうした状況における脱炭素、温暖化ガスゼロ政策において、原発の位置付け・方針は、唯一の被爆国である事情も加えて、簡単に結論を出すことができる課題ではありません。

原発に頼らずに、再生可能エネルギー社会や水素社会が実現できる技術開発、コスト逓減が叶う時初めて、原発不要の決定を下すことができるのでしょうが、悩ましい問題を、長く日本国民は背負い、解決策を模索し、議論検討を継続していくことになります。

8.環境エネルギー政策とグローバル社会における環境変化

途上国の脱炭素へ1.3兆円支援説明 首相、首脳級会合で(2020/12/13)
「環境都市」輸出へ2500億円 政府、ASEAN向け資金枠(2020/12/13)
 温暖化ガス排出量実質ゼロ 地下貯留などで相殺(2020/12/24)
「グリーン成長戦略」案の骨子(2020/12/24)
炭素 価格付け推進 首相、経産・環境相に指示へ(2020/12/21)
「50年実質ゼロ」法律に明記 政府・与党 温暖化対策、継続性を担保(2020/12/20)
脱炭素社会へ全国フォーラム 首相「生活様式転換を」(2020/12/18)
温暖化「重大な影響」 環境省報告書 コメ収穫減に警鐘(2020/12/18)
温暖化「30年目標」焦点に パリ協定5年で首脳級会合 欧州は55%減、上積み訴え(2020/12/12)
CO2世界排出、コロナ下7%減 今年見通し(2020/12/12)
気候変動対策、豪州に包囲網 英ロンドン大学キングスカレッジ客員教授 ニック・バトラー氏(2020/12/12)
相次ぐ脱炭素目標、実現は?再生エネ拡大・技術革新 必要(2020/12/14夕)
パリ協定5年で首脳級会合(2020/12/14夕)
通商摩擦への波及不可避(2020/12/12)
電事連、対応策報告へ 中間貯蔵施設の共同利用(2020/12/12)
脱炭素技術、1兆円輸出へ 経産省 貿易保険で全額保証(2020/12/10)
温暖化ガスゼロへの道筋は 5年で必要な技術そろう 産総研ゼロエミッション国際共同研究センター長 吉野彰氏(2020/12/10)
石炭減らし新たな目標を 米世界資源研究所副所長 ヘレン・マウントフォード氏(2020/12/10)
「G4」の結束欠かせず 独ポツダム気候影響研究所長 ヨハン・ロックストローム氏(2020/12/10)
低炭素化投資進まぬ恐れ 国際環境経済研究所主席研究員 竹内純子氏(2020/12/10)
高い目標実現へ技術の実装急げ(2020/12/10)
環境重視の経済再生なら パリ協定達成視野に 国連報告(2020/12/10)
グリーン外交 米欧と協調 首相、米気候サミット参加検討(2020/12/10)
首相「大企業の補助金見直し」 省エネ設備導入で(2020/12/10)
追加経済対策73兆円超、脱炭素・デジタルに軸 中長期の成長戦略が7割(2020/12/9)
膨らむ基金、監視必要(2020/12/9)
脱炭素投資額の1割控除 政府・与党最終調整、排出ゼロ後押し(2020/12/8)
政府の脱炭素支援基金、重点分野に開発目標 企業に達成計画要求(2020/12/8)
 異常降雨 地球温暖化に伴って増加(2020/12/6)
脱炭素支援に2兆円基金 経済対策 首相、デジタル化1兆円(2020/12/5)
パリ協定未達成なら猛暑日倍増 日本(2020/12/5)
パリ協定未達なら4.5度上昇 降水量200ミリ以上の日数2.3倍(2020/12/5)
日米、ベトナムの脱炭素化支援 LNG活用で協力(2020/12/4)
脱炭素への対応 迅速に G&Sグローバルアドバイザーズ社長 橘・フクシマ・咲江氏(2020/12/3)
気候変動リスク 銀行に分析促す 金融庁・日銀、災害急増で 融資先への助言も(2020/12/3)
三菱商事などにベトナム火力の撤退要求 投資家連合(2020/11/29)
米GM、環境規制の訴訟離脱へ 次期政権の対応にらむ(2020/11/25)

脱炭素、地球温暖化防止、環境対策、etc.
根本的な方針・戦略レベルでの議論や政策決定、評価などの課題は、国内のみならずグローバル社会との協調を伴って、議論され、進められていくことになります。
先進国と新興国、後進国との調整、後者への支援など、国内政策と矛盾を生じないよう、取り組む必要があります。
それらの分野で、これから日本がどのような立場、立ち位置で行動していくのか。
欧米に追随するのではなく、これからはリーダーシップを取る存在であることが望ましいと思いますし、これからの世代に期待したところです。


9.水素社会への途、そして暮らしの変化

東ガス社長「水素製造コスト下げる」 来春に開発組織(2020/12/18)
川重や豪鉄鉱石大手、「グリーン水素」供給網を構築へ(2020/12/15)
日鉄、50年に排出ゼロ 水素利用や電炉導入(2020/12/11)
水素製鉄法 CO2大幅削減の切り札にも(2020/12/11)
豪、「グリーン水素」輸出へ 官民で石炭依存脱却 再生エネ使い年産175万トン計画(2020/12/11)
水素 30年に主要燃料に 目標1000万トン、国内電力の1割分 脱炭素の柱(2020/12/8)
 水素基本戦略 「温暖化ガスゼロ」へ見直し(2020/12/8)
 水素の環境価値、価格に反映を 京都大学大学院総合生存学館特定教授(エネルギー政策) 橋本道雄(2020/12/1)
岩谷産業や関電、水素船検討(2020/11/25)
エネ企業、脱炭素の条件 水素社会担う決意を 編集委員 松尾博文(2020/11/30)

スマートシティーとは(2020/12/13)
省エネ住宅に上位等級 国交省が新設検討、脱炭素へ新基準(2020/12/13)
省エネ住宅にポイント 新築購入で最大100万円分(2020/12/11)
「脱炭素住宅にポイント付与」 公明提言、最大200万円(2020/11/25)

電力4社、3カ月連続値上げ(2020/11/28)
四国電力、純利益61%減 今期、需要低迷や原発停止(2020/11/25)


私個人としては、2050年までに、完全にエネルギーが水素でまかなうことができる、スマートシティ社会が創出されていることを期待し、漠然としたイメージを持っています。
もちろん、その時に私はこの社会にはいないのですが。
でも、私たちの孫たちは、30歳代、40歳代です。

その水素社会という用語と意味と目標について、いよいよ具体的に、現実的に語ることができ、少しずつイメージを描くことが可能になる。
その起点が、2021年になるのではと期待しています。

上述した、1から8までの諸課題や問題が集約され、改善され、克服されることで水素社会が形成されると考えるのです。

示されない将来の社会、社会システム、生活・暮らし、国の在り方


カーボンフリー、二酸化炭素を排出せず、環境を守り、環境を育み、健康で安全な生活を送ることができる社会。

ここまでの脱炭素宣言とそこから想定され、期待される経済・事業・企業主体、主導型の政策では、私たちの生活、10年後、20年後、そして30年後の社会と暮らしがどのようになっているのか、あまり語られていません。

温暖化の速度が弱まるかもしれませんが、果たして、毎年繰り返している大規模自然災害がどの程度抑止、抑制されるのか、減るのか、正直分かりません。
科学的にシミュレーションすることは可能なのかもしれませんが、安心を保証してくれるものではないでしょう。

でも、それらを認識した上で、こうした社会が実現される、実現する。
その目標を設定し、国民すべてが、企業が、官庁が、その実現に取り組む。
一部実現したものは、すべてが享受できる。

そういう政策と目標設定と予算化を見える化して、10年、20年スパンと年次単位で進捗管理と評価を行っていく。
世代・年代を継承しつつ。

めざすべきは、そのために税金や労働などを負担してきた国民が、報われる、エネルギー自給自足社会、個人・世帯生活レベルのエネルギー利用料のうち一定の基本料金が無料となる社会です。
もちろん、すべての国民が、住む家を持ち、最低限度の生活が保証されているベーシック・ペンション、生活基礎年金を毎月、無条件で、受け取っている社会でもあります。

脱炭素は、そのための第一歩となると考えています。