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ECONOMIC POLICY

SOMPOグループ、他分野・多分野への投資拡大、急


SOMPOグループに注目する理由

この夏、SOMPOホールディングス(HD)(以下SOMPO)のM&A記事が目についた。
私がこのSOMPOに興味関心を強く持つのは、同グループが、数年前に介護業界に進出。
矢継ぎ早にM&Aで、その事業規模を拡大したことからだ。
あのSOMPOが!
という驚きは、実のところ、意外であることよりも、こうしたことで介護業界のイメージが高まることを歓迎してのことだ。
もちろん、大きな期待を含めて。

介護業界は、経営規模が小さい零細・中小事業所が多く、資本力・人材力・経営力、どれをとっても厳しい実情・実態があった。
そこにこうした異業種から、その3つの条件を兼ね備えた大手企業が参加してくれることで、イメージだけでなく、人材の質も、サービスの質も高められていく。
賃金も労働環境も他の労働条件も整備され、向上し、雇用にも貢献してくれる。
介護専業大手とは、ひと味も、ふた味も違うマネジメント力とマネジメントシステムが、介護業界自体のイメージも変革してくれているはずだ。

最近のSOMPOの介護事業に関連する動向として、以下の記事を投稿してもいる。
介護事業大手SOMPOケアならではの動向:介護事業規模拡大の必要性・重要性(2020/5/18)

SOMPOホールディングスの「安心・安全・健康のテーマパーク」構想とは


そのSOMPOグループが、8月28日に、<自動運転システム開発>企業に出資し、資本業務提携の上、関連会社化したことを発表した。

持株会社であるSOMPO HDが、介護事業への投資を見るように、次第にM&A等により、投資会社の性格を強めていくことに意外感はない。
ただ、単純に投資会社化するはずもなく、既存の事業分野との関係性を強く意識した上でのことになるのも予想されるところだ。

そこで、同グループのHPを見た。
HP左上トップに、<安心・安全・健康のテーマパーク>という表現が、社名と共にロゴになっている。

<安心・安全・健康のテーマパーク>
なんのことだろう。

安心・安全・健康という抽象的な概念を目に見える形に変換し、社会の中心である「人」の人生に寄り添い、デジタル・テクノロジーなどのあらゆる先進技術を適切に活用し、社会的課題を解決していくとともに、ひとつなぎで支えていく存在を意味する。

とあった。
「人」の人生に寄り添い、先進技術を活用し、社会問題を解決し、ひとつなぎでささえていく存在。

損保を起点とし、生保に繋がり、介護に関わる事業に展開してきていることが、安心・安全・健康のテーマパーク事業を推し進めてきていることになる。


自動運転分野へ98億円投資の目的


その一貫としての自動運転分野への投資は、どういう脈絡か。
プレスリリース記事を参考にして整理してみた。

元々は、中核会社の損保ジャパンが、2017年から、自動運転システムの遠隔監視・操作を支援する「コネクテッドサポートセンター」の共同開設や、それをリスクアセスメントや保険商品と組み合わせて提供することで、自動運転技術の社会実装に必要な安全性と利用者の安心感を高めるインシュアテックソリューション「Level IV Discovery」の共同開発に取り組んできた自動運転システム開発会社のティアフォーに48億円を出資。

これを受けて、SOMPOが、自動運転の頭脳にあたるソフトウェア技術と「Level IV Discovery」を一体として提供し、自動運転技術の社会実装を支援する「自動運転プラットフォーム」の開発を事業として両社で展開するため、(損保ジャパン保有株式買い取り含め98億円)追加出資し、関連会社化。

今後、「自動運転プラットフォーム」に参画する主要なプレイヤーを募り、一体となって社会実装に向け協創し、かつ、得られたデータと、これまでに損保ジャパンが培ってきた事故の未然防止や事故対応のノウハウを融合することにより、安心・安全な自動運転の実用化を支援することで、社会課題の解決を目指す

としている。

ただ、SOMPOがこの参入を決めた背景には、今後、基幹事業である自動車保険の市場が、自動運転の普及・拡大により縮小することへの危機感と対策の必要性があるのは、明らかだ。

詳しい内容は、こちらのリリース記事で。


ESG投資助言事業買収の狙い


このプレスリリースがあった翌日8月29日には、ESG投資助言企業の買収も発表された。

災害保険など向けに環境評価を手がけていたグループ子会社のSOMPOリスクマネジメントが、2020年10月1日に、環境や社会課題解決への取り組みを評価基準とする「ESG投資」の助言業務に参入するというもの。

ESGとは、環境・社会・企業統治の3つの用語の頭文字をとったもの。
投資の基準として、この3つの領域において力を入れる企業への投資を優先・強化する動き・傾向の強まりを示すものとして利用・注目されている。

そうした、市場の関心が高いESG投資向けのサービスを拡充し、収益源とするため、これまでESG分析用にデータを買っていた投資助言会社インテグレックスから、同社のESG関連調査や助言事業を買収するわけだ。

環境問題が課題とする、安心・安全そして健康に関する事業会社への投資を評価・サポートし、社会課題解決に寄与することを目的とし、一貫した理念のもとでの戦略と見ることができる。

あまり、「パーク」をイメージさせる投資行動、買収戦略には思えないが、意図するところは理解できる。


櫻田謙悟CEOによる中期経営計画に基づく積極的事業拡大戦略

こうした他分野への、矢継ぎ早の投資・進出・事業化は、現在のグループCEO櫻田謙悟が就任してからと記憶している。

2020年今年を最後の年とする中計5カ年計画に、以下のポートフォリオが示されている。(同社HPからの引用転載)


これで見ると、今後の比重は、海外保険事業にシフトしていくと読み取れる。
しかし、事業規模の拡大を考えると、既存事業分野ごとにおいても、相当の成長・拡大戦略の展開が必要になる。

私個人としては、国内の安心・安全・健康分野での貢献を、一層期待したところであるが、近々、その戦略と、最も興味関心がある介護事業分野の中計内容について、見てみることにしたい。

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