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NATIONAL POLITICS

実現シナリオ欠落の理想的ベーシックインカムの非社会性

ベーシックインカム(生活基礎年金制度)案再考察-9


基本的人権基盤としてのベーシックインカム制導入再考察と制度法案創り
ベーシックインカムの定義再考察:JBIとは(Japanese Basic Income)
財源問題、所得再分配論から脱却すべき日本型ベーシックインカム
日本型ベーシックインカム実現をめざすカウンター・デモクラシー・ミーティングを開設!
BIは、日本国内のみ利用可、使途・期間限定日銀発行デジタル通貨に
ベーシックインカム生活基礎年金月額15万円、児童基礎年金8万円案
ベーシックインカム生活基礎年金15万円で社会保障制度改革・行政改革
ベーシックインカム生活基礎年金、段階的導入の理由と方法
と続いた<再考察シリーズ>。

今回は、いろいろ入り乱れているベーシックインカム論について、9月以降アプローチしたFacebookの2つのグループにおける投稿を引用・転載し、少し考えるところを述べたいと思います。


海外でのベーシックインカム活動経験豊富な専門家の主張

海外におけるベーシックインカムに関する活動体験や学者・研究者との交流経験を豊富にお持ちの方が主宰するFacebookグループから、かなりのボリュームになりますが、参考になる部分を引用・転載します。

今の財政でのBIは社会保障の付替だけであまり意味がなく、大増税の合意はとても困難、借金での調達は一時的。だから通貨発行機関が直接給付でマネーサプライ調整して物価維持、どう? 

インフレが起きないように調整すればいいだけ。そもそも個人に大量に資金が投入されるのだから、インフレ圧力は高まる。だから、だぶついたカネは返済しちゃえばいいということ。無理に信用収縮させる意味はない。
そもそも全員食えるんだから、問題ないし、あとは最適な経済を運営するために、調整すればいい。バブリたい人たち放置するのもあり。
中央銀行が毎月BI発行すると、資金がダブつくのは必至。

信用創造を禁止しないと、マネーサプライの正確な調整ができないし、金融システムが安定しないの。禁止したらローン以外に方法はない。
経済が健全に営まれるように適正に通貨を発行すれば良いわけで、まずは、すべての人が過不足なく生活できることを条件に、あとは、物価が安定するようにマネーサプライをまわせばよい。資金は、回転の速度によって必要量がまったく違うわけだし、実体経済には必要資金を確保し、マネーゲームへの資金供与は抑制した方が、社会の健全性は維持できる。

どういう原則で通貨を発行、調整したらいいかこそ、もっとも大事なテーマ
通貨の発行原則をどうするかで、ちゃんと法に明記したらいいだけ。できれば、憲法に規定し、属人的・属機関的な権限にすべきではない

実際、BIが支給されて物価が安定していれば、誰が蓄財しようが、マネーゲームに大金突っ込もうが、あまり問題ではない。そして、ちゃんとマネーサプライを減らす術を確保することが大事。
毎月10兆円以上のマネーが個人経由で社会に投入されるのだから、インフレ圧力、資金のだぶつきは当然生まれる。
市中銀行が借り入れを中央銀行に返済したらマネーサプライが減る。

本当に誰もが尊厳をもって社会生活をおくるために
まずは、生きるために必要な資金を、
無条件で一律に得られるようにしようよ!

世界の活動家の多くは、ベーシックインカムを新しい人権または、生存権を確かなものにする仕組みと考えている。日本で基本的に社会保障の合理化と捕らえられているのとは違う

スイスのベーシックインカムの国民投票に続いたソブリン・マネーの国民投票をサポートする中で、彼らの改憲案の中に、「中央銀行が直接、政府、自治体、個人に通貨を発行できる」という条項を見つけて、私は衝撃を受けた。恐らくは史上初めて、市民が通貨発行のルールを憲法に盛り込もうとしたものだ。
1929年の大恐慌以来、一部の経済学者たちが提唱してきた民間銀行の信用創造の廃止と同時に、そもそも、すべての通貨が借金として発行される必要はないという原則を打ち出した。

まずは通貨システムを民主化して、本当に通貨を公共財にする必要がある。通貨は経済社会の血液だから一番大事な部分に発行して、全体で不足が起らないように循環させればいい。
通貨の発行機関が、まずは生活に必要な資金を直接国民に発行して、そこから社会に循環させる。
そして通貨の量を調整して物価が安定すれば最適な状態になる。
多くの人は、一般の銀行は中央銀行から通貨を借りて、企業や個人に貸し付けていると思っている。実際にそうすれば、マネーサプライの調整は、銀行への貸付額の調整そのものにななる。ダブついた通貨は貸し付けを減らせば回収できる。バブルの抑制も容易だ。
「中央銀行の役割は物価の安定だ」と世界中のセントラル・バンカーはさも困難なことのようにいうのだから、ベーシックインカムの発行を前提条件として、民間銀行に全額貸し付けをしてよりコントロールしやすくして、それをやればいい。増税という手段は一番最後でいい。

同じ内容が重複しましたが、ご容赦ください。
こうした考えでのベーシックインカムを導入するためには、憲法を改正すれば良いとして、以下を提案しています。


ベーシックインカム導入のための改憲論

ベーシックインカム実現に必要な立法の要件はとてもシンプルだ。組織・機構上の大改革もいらない。
以下は、スイスの2つの国民投票の改憲案をベースにつくったものだが、基本、この文言が法に明記されたら実現する。

1.ソブリンマネー:中央銀行のみが、公的かつ独立した機関として、紙幣、帳幣、および電子通貨の形で法貨を発行するものとする。取引口座にある既存の帳幣はすべて法貨になる。商業銀行の対応する債務は、中央銀行に対する債務となる。
2.ベーシックインカム:すべての個人が尊厳をもって存在し、社会生活に参加するために、中央銀行は毎月無条件にベーシックインカムをすべての個人に支給する。
3.経済の原則:経済は人間の生活を基盤とするものでなければならず、ベーシックインカムは経済のベースマネーでなければならない。マネーサプライの総額は中央銀行によって透明性をもって適切に調整されなければならず、特に、政府と相談して貸付額と課税額を調整することによって物価を安定させなければならない。


いかがでしょうか。
言わんとするところは分かります。
しかし、となります。

まず憲法改正に持ち込むまでの戦略・戦術までは提起していません。
次に、仮に憲法を改正して、この内容を盛り込むことができたとしても、その管理は、AI憲法が自動的に行うわけでも、AI日銀が自動的に行うわけでもありません。
仮にAIが行うとして、汎用AIが絶対的に適切に運用できるかどうか、保証はありません。
とりわけ、インフレ調整を機動的に、国民の日常生活に支障なく的確に行うことができるか。
恐らく、時間的なギャップが生じ、通貨価値の変動により、生活が不安定になるリスクは払拭できないと考えます。
要するに、政府にしても中央銀行にしても、憲法や関連法で規定した法に則ったとしても、実行するのは人です。
法の支配が、どこまで、健全な社会経済を維持・保障できるか。
ベーシックインカムだけで社会経済活動が回るわけではないですし、世代が代わっても人間の精神構造は変わらないですから、ベーシックインカム導入についてのみ他に発生・派生する諸問題と切り離して、単独で取り扱うことは無責任と考えます。

「みんなが食えるんだからいいじゃん!」
それで済むならいいですが、果たして、いかがなものでしょうか。

もう一つ、結論としてはよく似た性質のFacebookグループからの引用です。


「お金は無限に発行できる」論者の意見

次に、『お金は無限発行できる』論者がそのFacebbokグループでやり取りしている内容の一部を転載します。

『お金は無限に発行できる』は、これだけで国民が一致団結して政権を潰せるのに、何故気づかないのか不思議

竹中平蔵に、7万円で暮らせるかと文句を言うくらいなら
『お金は無限に発行できるんだから、30万円の無条件ベーシックインカムにしろ!』と広めればいいのに、何故しないのか不思議

動物愛護、自然保護、右翼、左翼、これらは絶対に交わらないし一致団結には至らない
『お金は無限に発行できる』は、これだけで国民が一致団結して政権を潰せるのに、何故気づかないのか不思議

『お金は無限に発行できる』
これを多くの国民が理解すれば
選挙に誰が出馬するとか出馬しないとかで一喜一憂するという無駄な時間も争いもなくなり、皆が平和に暮らせるんですが
全てはあなた次第ですよ

以上が、グループ管理人さんの投稿。
次は、同グループの理論支柱となる方のコメントの引用。

無条件ベーシックインカムを本気で実現しようと突き詰めた人は政治ではないことに気づくんだけどなぁ。お金は無限に発行できる。この一行以外のことを、だらだら、文章にするのは分かってない証拠だし、誰も、読まないから。
お金は無限に発行できるまずは、この事実拡散です。

ベーシックインカム(国民基本給)は、30万円が最低ラインだと考えている。インフレターゲットは10%。また、プライマリーバランスは、既存の意味合いではなく、本質的なバランスを取るための税金は、消費税のみがシンプルで明確です。浅い話ではなく、きちんとした理論。

お金の本質はありがとうお金の性質は単なる数字の情報だから、お金は無限に発行できる。
また、お金は続けなければいけない。
今の税金はいらない。税金は財源確保の手段ではないから税金の役目は所得の再分配。
国民基本給と消費税を組み合わせて昇華させる。
お金は経済推進機能を取り戻し、支配機能は失われる。
お金は単なる数字の情報、それはありがとうの情報。
世の中にどれだけありがとうが増えたかの目安になる。
人も仕事の志向も金ではなく、今、ここ、で判断され、プロジェクトもダイナミックに平衡される社会は全体最適化され、ルールではなくモラルで判断される。


こちらも、他の社会問題には関与せずの姿勢です。
というか、無政府状態さえもイメージさせる論調でもあります。
格差社会の行き着く先のディストピアを否定し、ベーシックインカムが理想社会を創造するユートピア思想です。
感謝や愛や神を拠りどころともしているグループ。

そこでは理論と言っていますが、その理論ベース社会が、どのように変化していくかには踏み込みません。
加えて、自分たちの主張を理解できない人は、バカ呼ばわりです。
政治も行政も要らないかのようでもあり、楽観論を通り越して、やはり無責任としか言いようがありません。


ベーシックインカム導入がもたらす社会経済への影響予測と対策への無責任性と非社会性


そして、最低30万円という金額。
夫婦で月60万円。
私なら働きませんね。
働かない人が増えると、需要を満たすための供給ができなくなります。
物価が上がり、人件費が上がり、もらった国民基本給の価値が暴落し、生活が極めて不安定になります。
貿易や外為問題を含め、海外との関係も信頼を欠くことになります。
これは、先述したFacebookグループのBI導入でも同様に予想されるところです。
政府も行政もなくなった社会で、だれが、どこがその適切な管理運営を行うのか。
その在り方を示すことなく、法案の審議にまで持ち込むことは不可能でしょう。

今回紹介した2つのグループ。
丁寧か、乱暴かの違いはありますが、私には、どちらもそんなに単純に考えれていいねぇ、という感じです。
無責任と言いましたが、その無責任さは、社会性の欠落、非社会性にあると言えるでしょう。決して反社会性ではありませんが。

2つのグループの主宰者の方には、こうお薦めします。
まず、前者の方には、再度活動・活躍の場を海外に移し、ぜひそこで尽力頂き、日本が後追いで真似るべき成功モデルを創り上げて頂きたいですね。
後者の方には、お一人は沖縄を拠点に活動していらっしゃるようなので、沖縄を独立した行政単位として導入をめざすか、沖縄を日本から独立させて実現をめざすのがよいのではないでしょうか。そこで成功モデルを示し、その考え方が正しかったことを証明して頂くのが近道かと。

次回は、地に足をつけての再考察にしたいと思います。




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