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NATIONAL POLITICS

遅すぎた「温暖化ガス2050年ゼロ」宣言に思う


ウィズコロナの2020年に再定義・再構築すべき2050年エネルギー国家戦略(再掲)


このところベーシックインカム・サイトみたいになってしまっている当サイトですが、今年7月から8月にかけて、以下の視点をテーマとして、<新エネルギーシステム改革>シリーズを展開していました。

◆ 電力自由化行政の誤りとエネルギー産業構造
◆ 電力料金競争の中身とこれから:公平・公正な競争基盤の確立を
◆ 再生可能エネルギー事業の最近の動向
◆ グローバル社会でリーダーシップを取れない脱炭素・脱CO2
◆ 脱原発を宣言できないエネルギー国家戦略、その政治と行政
◆ EV・燃料電池車の自動車産業は新エネルギー社会を牽引できるか
◆ 企業・自治体の注目すべき新エネルギー対策・エネルギー新技術
◆ 水素社会実現計画の合意形成を何故できないか
◆ 2050年エネルギーシステム国家戦略構築:自給自足&エネルギーフリー社会の実現へ


しかし、以下のようにシリーズは6回でストップしたままに。

第1回:ウィズコロナの2020年に再定義・再構築すべき2050年エネルギー国家戦略(2020/7/21)
第2回:不自由化と一体だった電力自由化、本来の道筋(2020/7/22)
第3回:電力料金の公正な競争基盤確立の条件(2020/8/10)
第4回:2050年再生可能エネルギー100%達成を目標に(2020/8/11)
第5回:非効率石炭火力発電段階的休廃止と脱炭素への道、表と裏(2020/8/24)
第6回:脱原発を宣言できないエネルギー国家戦略、その政治と行政(2020/8/25)


気にしつつ、途中のエネルギー・環境問題に関する新聞記事は、ピックアップしていたのですが、そのままに時間が経過。

しかしこの問題、安倍退陣、菅内閣誕生で、流れが一気に変わったのです。



ようやく示された「温暖化ガス2050年ゼロ」政策


先月下旬10月26日に、菅首相が、エネルギー政策の抜本見直しを指示し、「温暖化ガス2050年ゼロ」を表明したのです。
安倍継承内閣を掲げると、自ずと、前政権が放っておいた課題を取り上げれば、よくやったと加点が得られる・・・。
携帯電話料金引き下げ、不妊治療の保険適用に引き続いてのポイントゲット政策と言えるでしょうか。

しかし、その兆候は、既に7月にはありました。
当時の梶山経済産業相が、非効率石炭火力発電の休廃止の方針を発表していたのです。

グローバル社会において、周回遅れに近い状況になりかけていた日本の環境・エネルギー政策。
唯一の被爆国であり、福島第一原発事故問題がありながら、核禁止条約の批准に加わらず、原発ゼロ化も示さない日本政府。

流石に、EUのみならず中国の最近の環境問題への取り組みのレベルとスピード感にある意味脅威を感じた、というか、遅すぎると恥をかくと思ったからか、ようやく、優柔不断の腰を上げ、良識ある国家というポーズを取ることになりました。


エネルギー行政改革・環境問題への取り組み、遅れた10年を取り返すために必要なこと


幸か不幸か、この政策の宣言で、これまで私が主張してきた電力エネルギー政策を巡る政治と行政の誤りへの批判は、すべてリセットされ、なかったことになってしまったわけです。
従い、当サイトでのこの問題への取り組み視点も変えざるを得ないことに。
良い方に行くのですから、良しとすべきなのですが、それはそれ、既得権益保守の魂胆は、変わることがないと疑心暗鬼はおさまりません。

しばらくはお手並み拝見、となるかもしれませんが、しっかりとその動向は注視していく必要があると思っています。

早速、この宣言の裏に、変わるべき、変えるべき電源構成の中に、既存原発を組み入れるだけでなく、なんと原発を新設することもありうるかのような噂が出てきている。
今日11月4日に、菅首相はそれははっきり否定はしましたが・・・。
万一、これを覆せば、大きな問題になることは間違いありません。

ただ、現実的に、原発が電源構成において当分は、一定の比率を占めざるを得ないことはやむを得ないことと思っています。
しかし、何年までにフェードアウトして、原発ゼロにできるか、するか。
その議論とゴール設定は、確実に進めていく必要があります。

今回の宣言が遅れたことは、間違いなく、そのための技術開発面での遅れの要因となっているとも言えるでしょう。
原発存続・依存を少しでも長く続けたかった電力大手が、欧州が過激と言えるほど強力に進める再生エネ主義とCO2ゼロ化を目の当たりにし、ようやく海外での原発事業からの撤退を決めざるをえなくなった。
むしろそのことで、次の技術開発に活路を見出さざるを得なくなっている事情もあって、今回の政府の宣言を待っていた感があります。

風力発電技術と開発実績では欧州各国が大きくリードし、今後中国がそれを追う形になる。
水素社会実現への取り組みも、既に欧州では既定路線となっており、やはり中国がこれから追い上げていく。

ほぼ常識化しているこうした現状認識ですが、そこに日本が割り込んで、技術開発競争に参戦し、一定の地位を占める可能性は大いにあるでしょう。
問題は、オール日本としての企業連合・学者研究者連合によるプロジェクトマネジメントと政府のバックアップの在り方です。
ここばかりは、政府のミスは許されない。
なぜならば、日本の未来が、このエネルギー政策にかかっていると言ってもよいからです。
コロナ禍がその認識と取り組みの必要性・必然性を示したと言えるのです。
◆ 食料・水・空気・エネルギーの自給自足国家創造へ(2020/4/11)


欠落し、停滞したままであった国の環境・エネルギー戦略・政策と失われた10年

実は、冒頭紹介した、6回の<新エネルギーシステム改革>シリーズ記事は、それ以前に投稿した、以下の<エネルギーシステム改革>の再構成版でした。

◆ 電力行政改革によるエネルギーシステム改革-1(2020/6/17)
◆ 再生可能エネルギーと水素社会によるエネルギーシステム改革-2(2020/6/12)
◆ アフターコロナで新常態化すべきエネルギーシステム改革-3(2020/3/26)
エネルギーハーベスティングやグリーン水素構想が水素社会創造を側面支援するエネルギーシステム改革-4(2020/3/25)

加えて、既に廃止したブログ・サイトで、環境・エネルギー問題にずっと関心をもって投稿を行なってきていました。
それらを他のカテゴリーのブログともども、http://huma-net.com への引っ越しを行おうとしたのですが、数年にわたって相当数に上っており負担が大きすぎたため、10記事程度だけ移行して、他は処分してしまった経緯があります。
※移行分は、こちらで確認可能です。
廃却した理由は、国の政策や民間企業レベルでの開発状況に、ほとんどめぼしい変化・成果がなかったからです。

言うならば、環境・エネルギー政策と産業構造には変化がなく、グローバルレベルでの変化と競争環境から取り残されてしまった・・・。
失われた10年だったと言えるのです。
その初期、2011年に起こったのが東日本大震災による福島第一原発事故。
その終わりにドサクサにまぎれて進められたのが、欠陥だらけの、表面だけの電力(不)自由化でした。

福島第一原発事故がありながらも、環境・エネルギー政策の大転換を打ち出さなかった政府・政治。
それは、東電を筆頭とする電力大手と国・経済産業省との一致した利害関係がもたらしたものであり、現状国有化が続く東電第一主義の結果でもあります。

さて、突然リセットし、一応グローバル社会の常識への移行を表明した環境・エネルギー政策。
関連技術開発情報、海外・国内の関連情報、そして国の政策など、引き続き興味深く動向を追い、最低月に1回は報告を、と思っています。

2050年水素社会における暮らし

2050年には、当然私はこの世の者ではなくなっているのですが、水素社会とはいったいどういうものか、非常に興味があります。
30年後ですから、8人いる孫たちは、30歳以上42歳まで。
その親たち6人は、1人を除けば、皆70歳代。
もう現実的な話です。

完全に自国での自給自足化が実現し、一般家庭での電力の基本料金が無料になっているといいな、と。
そして、環境・エネルギー問題に最も関係している一つ。
モビリティ、移動のための手段である自動車・航空機がどうなっているか。
EV化競争は、どういう結果をもたらしているか。
その産業構造はどうなっているか。
グローバル社会でのモビリティは、コロナを克服した後、どう変化しているか。
2040年頃には、かなり現実が変化し、10年後2050年も現実の視野に入っているのでは、と想像します。
それまでしぶとく生きることができるか。
社会への関心を持ちづづけることができれば、可能かもしれない・・・。
そう密かに思い、念じ、2050年の望ましい社会を夢想しています。

その時までに、ベーシックインカムも実現していれば、とも・・・。


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