2020年人口動態調査に見る、少子高齢化・人口減少社会:日本の人口1億2427万1318人

現役世代ライフ

 

総務省が、住民基本台帳に基づき毎年実施する人口動態調査。
2020年1月1日時点での調査結果を、8月5日に発表した。

すでに人口減少に転じて10年以上経過する日本。
少子高齢化が、同時進行で人口減少を招いている。
今回は、同省の同結果を軸に、次回は、厚生労働省の簡易生命表を軸に、必然としての少子高齢化・人口減少社会について、現状と今後のデータを参考に、考えてみたい。


ひた走る人口減少社会。11年連続減人口減少、2019年約50万人減


2020年1月1日時点の日本人人口は、前年比50万5046人減の、1億2427万1318人。
その減少幅は1968年の調査開始以来最大で、11年連続での減少である。
一方外国人人口は7.5%増で、過去最多の286万6715人である。

以下は、同省発表の調査の<全国の人口>に関する公開資料である。


上記の概要にあるように、人口の増加・減少は
◆ 自然増減数=出生者数-死亡者数
◆ 社会増減数=転入者数等-転出者数等

の2つの視点で、確認しておく必要がある。

そのどちらにおいても、<日本人のみ>の数値と<外国人>の数値、2分類での実態を別々に把握し、理解しておくことが重要だ。
その記述内容を、確認しておきたい。

また、以下のグラフは、住民基本台帳に登録された日本人のみの人口の、年度ごとの推移をグラフ化したものである。
既に、減少の下降線をはっきりと描き、ここ数年で、その下降カーブに角度が付き始めていることが見て取れる。


少子高齢化が招く、自然減の拡大

死亡数と出生数の差の「自然減」は51万1998人で減少幅は過去最大になった。


減少する生産年齢人口


15~64歳の生産年齢人口は日本人全体の59.3%。
3年連続で6割を切り、過去最低を更新している。

働き方改革で、さまざまな手が打たれているようには見え、高齢者や女性の労働参加・労働継続を盛んに推奨してはいるが、どれも決め手にはなりえず、改善される兆しさえない。

頼みは外国人だけということになるのかもしれないが、これもこちらが思うばかりで、選ぶ方の気持ちや状況などはそっちのけの一方的で、勝手なスタンスであることが目につく。


実際の外国人労働者を見ると、留学生や技能実習生など20歳代が多く、本質的な労働人口対策とは結びついていない。
おかしな話だ。

東京圏一極集中に陰りか、止まらぬ地方人口減少と衰退


都道府県別の人口動態データも公開されている。

日本人だけで見ると、前年比増は、東京、神奈川、沖縄の3都県のみ。
東京圏の人口の伸びが鈍っており、増加数は前年比1万人以上減で、6万7301人。東京都は0.5%増の1325万7596人。
埼玉・千葉・神奈川を合わせた1都3県合計は、3559万人。
前年比増加率は0.19%と4年連続で縮小している。
自然減が大きいが、人口流入にも陰りが見える。

コロナ禍で今後どう変化するか。
注視する必要があるだろう。


上の3つの図表からは、大都市への集中と表裏をなす、地方の人口減少化が依然止まらない状況が分かる。

コロナ禍でのテレワーク化・リモートワーク化が、果たして地方での仕事と暮らしの両立へと導くのか。
都市部での感染拡大傾向を不安視し、地方移転・地方居住を促進させるか。

一応、多少の期待感はあるが、そう簡単に、一方向になびくとも思えない。
むしろ、地方創生や地方再生は、当サイトで提起してきている現在の日本が抱える根源的な社会経済システム改革、政治行政システム改革と包含される形で課題とされなければ、「地方消滅」で提起された課題からの脱却は困難と思われる。


浮かび上がる労働人口減少と外国人労働者依存:外国人人口増、最多286万人

2012年の外国人登録制度の廃止により、3カ月を超える日本滞在者が住民基本台帳に登録され、2013年調査から外国人もその対象となった。

次の表は、外国人だけの、各都道府県別の人口・世帯数データだ。

非常に興味深いデータと感じる。
このように、厳然と、外国人が日本での存在感を占めている現実がある。

単純に、労働人口不足を補うために頼りにするのではなく、住民として、今後どのように日本という国で、働き、暮らし、自己実現と社会貢献も果たしてもらえるようにするには、どうすべきか。

その一部は、前回
日本在住移民・外国人へのベーシックインカムをどうするか:BI導入シアン-19
で少し触れた。
しかし、別のテーマ、ベーシックインカムからのアプローチだったので、別の機会に、オーソドックスに取り組みたいと思っている。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 都道府県別外国人増減.jpg


人口グラフから何を考えるか

いずれにしろ、少子高齢化と人口減少社会は、セットで進行していく。
その程度・レベルをなんとか緩やかにし、人口が減っては行っても、住民が安心して、加えて豊かな生活を送ることができるように社会を改善・改革していく。

その取り組みは、先行して恩恵を蒙ってきている高齢者は、その返礼として、また次世代への引き継ぐ責任として、現役世代は、自分たちと自分の家族のこれからのために、普通に、当たり前のこととしていくべきだろう。

そこで、そのイメージ化のために、例の人口グラフを用いてみよう。
(出典は、https://jp.gdfreak.com/ である。)


グラフは、2020年、2030年、2040年、2045年の4つ。
当サイトの名称にある、2050年分も掲載したかったが、2045年止まりだったのでできなかった。

縦に並ぶよりも、横に並べて比べると、違いの変化がよく分かると思われる。
2045年予測での、総人口は、まだ1億人以上で、1億600万人レベルだ。
しかし、2053年には1億人を割り、2065年には、8800万人余にまで減少すると予想されている。

この類の資料を目にすると、どうしても、高齢者を少数の現役世代が支えなくてはいけないことと、現役世代が高齢者になったときに、同様に支えてはもらえないのでは、という不安・不公平感をイメージした後ろ向きの話になってしまう。

そういう負の思いの連鎖・連係ではなく、次世代、引き継いでいく後継世代の社会を望ましいものにしていく前向きの議論を優先させる。
それが、先行する世代の責務だろう。


少子高齢化・人口減少社会の今と将来を考える意義・目的

生きているはずはないが、一応2050年が私が100歳になる年。
その年くらいでの望ましい社会のあり方を考えることは、自分にとってではなく、自分の子ども世代や孫の世代の現実を想像・想定することになる。

現役世代にとっては、自分はもちろん、自分の家族・子どもの生きる社会を想像し、創造する活動・行動と結びつけることが、より現実的に、身近なモノ・コトとされるのではないか、そしてすべきではないのか。

獏とした想いの記述に終わってしまったが、次回、厚労省の「簡易生命表」データを参考に、少子高齢化・人口減少社会の現状と今後を、再度考えてみたい。

今日の朝食プレート

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