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コロナと『貧乏国ニッポン』と目指すべき改革ニッポン

貧乏な国ニッポン、貧乏なニッポン人

先々月興味深く読んだ本に、
貧乏国ニッポン ますます転落する国でどう生きるか』 (2020/5/30刊・加谷珪一氏著)
がある。

なるほど、と種々思い知らされた書だ。


手っ取り早く、その目次から、日本が貧乏国である理由や状況を想定させる項目を拾ってみた。

・「年収1400万円は低所得」の衝撃
・日本の初任給はグローバル水準の半分
・日本人が海外に出稼ぎに行く日も近い
・「日本は暮らしやすい国」は過去の話
・日本の年金制度は新興国並み
・海外は物価以上に賃金も上昇している
・「日本株式会社」は20年働いて昇給ゼロ
・東南アジアの消費はいまや日本と同等
・今すぐ捨てるべき「日本は大国」幻想
・消費増税→景気後退は日本だけ
・税収の半分が国債の利払いに消える
・経済が強ければ円高など関係ない

この目次だけでも、本書が主張したい内容が、おぼろげに分かるような気がする。
読めば、一層その正しさが理解できるようになる。

ここ20年ほどで、年収が中クラスという階層の暮らし向きが苦しくなる傾向が強くなっている。
賃金が上がらず、社会保険料の負担が年々増し、手取りが増えるどころが減っている人や世帯が多い。
いわゆる中流・中産階層が減っているとされる状態が続き、貧困・格差の問題が大きくなってきている。

インフレ目標を設定し、ゼロ金利により超金融緩和策を取ったアベノミクスだが、賃上げは不発、国内企業の新規投資活動も不発で、経済も停滞したまま。
日本の貧乏は、国にとどまらず、国民の生活レベルにも当然のように広がっている。

いろいろスローガンを掲げて、やっているフリを続けてきた安倍政治は、首相自身の辞任で、その幕を下ろした。
結果責任を何ら取ることもなく。
コロナと病気が理由で、貧乏になったニッポンに背を向けて。
しっかり報酬が出る国会議員は辞めないのだそうだ。



インバウンドに湧いた日本とアフターコロナの課題

インバウンド政策を推し進め、外国人観光客の増加による観光サービス業での消費、流通サービス業での爆買に湧いていた日本。

その時に感じたのは、外国人は豊かなんだな、ということだ。
だが、それは、日本(のモノ、サービス等)が安いことを意味するのだった。
円安も重なっていたのだ。

おもてなしが評判がいいとか、日本文化への魅力・憧れ・支持とかで気分を良くしているが、日本円の使いでがあるから、ということでもあったのだ。
「日本は安い」ということの証でもある。

たまたま、10数年前の円高の時期、北米に旅行に行く機会があり、その時には、日本よりも物価が安いと感じたものだ。
要するに、ドル安円高の場合の暮らしの感覚と、現状のドル高円安の状況では、まったく違うことを思い起こさせられる。

アジア諸国からの旅行客が大幅に増加したということは、それらの国々が豊かになって来ていることと、反対に日本が、安く、貧しくなっていることとが表裏一体であることを理解しておく必要があるわけだ。

しかし、コロナで、インバウンド政策は、頓挫してしまった。
ではどうするか、どうすべきか。
コロナは、一種の極端を示したが、極端を想定内のこととして、ゼロから新たな在り方を考え、創出して行く必要が生じた。

問題が多いGoTo は、ないよりもマシだが、政府が補助金を出すことで、すでに限定・限界があることを示している。
補助金に頼る必要がない、ある意味恒常的な仕組みと強さを創りあげなければならない。
延期された東京オリンピック・パラリンピックの開催も危ういのだから、なおさらだ。


大切な日本で売られている、大切なモノ、コト、クニ


貧乏な国は、金がなくて、あるいは経費を浮かすためと言って、売れるものはなんでも売るようになる。
円安なら一層安く買えるから、そこを狙って、魅力を感じるモノやサービスや事業を、外国人とその企業が、日本を買う。

それを示す実態、証拠、そして問題・リスクが、2年前に読んだ
日本が売られる 』(2018/10/5刊・堤未果氏著)
に示されている。



売られたもの、売られようとしているものを、目次から拾うと
「日本人の資産」としては、
水、土、タネ、ミツバチの命、食の選択肢、牛乳、農地、森、海、築地
日本人の未来」としての
労働者、日本人の仕事、ブラック企業対策、ギャンブル、学校、医療、老後個人情報
等が挙げられている。

詳細は、できれば同書で確認頂けたらと思うが、上の用語を見ただけで、少しはイメージできるものがあるかもしれない。
実際に読んで頂ければ、十分理解・納得できる点が多い。

外国そして外国人、外国企業に、将来を、いや、今すぐにでも牛耳られるリスクが拡大しつつある。
それは、国と私たちの暮らしを危うくするものである。
安心・安全・健康を脅かすものなのだ。

思えば過去、日本企業や個人が、海外の土地建物を買い漁った時期があった。
しかし、それもつかの間の夢。
いつしか、逆の立場に立たされている。

今日2020年9月2日付け日経記事。
・先月8月末時点での世界の株式時価総額は、米中が牽引し、89兆ドル(9400兆円)強で、2019年12月以来8カ月ぶりに過去最高を更新。日本は昨年末に比べ4%減の6.1兆ドルで、2018年1月のピークに対して、1割弱低い。
とあった。
巨大2カ国との差は拡大する一方であり、ここでも日本は安い!



貧乏が豊かさに変わる社会、改革ニッポンの創造へ

国内だけでならば、安心かつ安全に、それなりに豊かな生活を送ることができる。
そういう国を将来に向けて創り上げることを総意とする政治・行政をやるべきと思う。
コロナのような厄災が起きても、過去発生したことがない大規模自然災害に見舞われても、だ。
以下のような国家レベルでの大命題を掲げ、国は、政治は、使命感と責任感をもって5年、10年を積み重ねていって欲しい。

・水・食料・エネルギー自給自足国家社会の創造
・大規模自然災害にも耐えうる強靭な国土創り、生活居住基盤創り
・失業者・無業者のない、国内経済基盤の整備確立
・少子高齢化対策と多様なイノベーションによる付加価値創造社会経済システム創り
・国内利用限定の全国民に無条件支給のベーシックインカム制度の導入と社会保障制度改革による安心・安全な暮らしの保障

今月9月中旬、自民党新総裁が選出され総理に就任。
新しい政治体制による政治が始まる。

この時期において、恐らく、首相候補も与党も野党、いずれの国会議員も、上記のような国としての課題について、思いを馳せ、思いを巡らせている者はいないだろう。

大臣ポストが巡ってこないかとか、まもなくあるであろう総選挙で、なんとか再選されるには、これからどうすればよいか・・・。
その意識レベルの人たちに期待はできないのだが、なんとか訴える努力は、自分流にやっていきたいと考えている。
20年後、30年後に、豊かな日本で暮らしている世代、人びとのために。

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