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ジャイアンツ抗体検査報道から知る、新型コロナウイルス「IgG抗体」と「CT値」


昨日、プロ野球読売ジャイアンツ球団が、選手・球団スタッフに、5月下旬に行った新型コロナウイルスの抗体検査結果による、2選手の微陽性反応とその経緯についての発表。

それについて感じたところを
新型コロナウイルス抗体検査の理解に結びついた、ジャイアンツ坂本・大城コロナ微陽性の微妙な意義
と題して投稿した。

その後の報道から、抗体検査に関して、しっかり理解しておくべきと感じた事項をメモしておきたい。


抗体検査で検出された「IgG抗体」と、微陽性適用の「CT値」基準とは

微陽性とされた2選手は、過去新型コロナウイルスに感染。

その感染から回復したことを示すのが、抗体検査で確認できた「IgG抗体」ということだ。
また、感染したことを示している新型コロナウイルスの遺伝子量(これを「CT値」という)が微量で、正常値ぎりぎりの「微陽性」にあたるとされた。

これは、専門家の見解として用いられた表現・用語ということである。

6月2日に最初にPCR検査を受けた際の2人のCT値も公表。
すでに感染から回復してかなりの時間がたっているとみられる2人のCt値は、37.78と34.95。

一般的に40以上ならば「陰性」とされるレベルに、ギリギリ届かない値だったことから「微陽性」という見解が出されたということだ。  
その後、6月3日夜と今日5日にPCR検査を受け、2回とも陰性だったことが報告された。

これまでPCR検査で陽性と判断された人の多くは、感染後さほど時間が経過しておらず、CT値は20以上で、かつ40には遠く及ばない値だったとみられる。  

こうしたことが、今回のハプニングで明らかになったわけだ。
だが、こうしたことを知り得た意義は大きいと思う。

抗体検査実施・結果報告の「巨人モデル」を全球団実施へ

前述した
新型コロナウイルス抗体検査の理解に結びついた、ジャイアンツ坂本・大城コロナ微陽性の微妙な意義
の中でも述べたが、私は、全球団が、ジャイアンツ同様の抗体検査とその結果報告・発表を行うべきだと思う。

即ち、抗体検査実施に基づく「IgG抗体」の有無の判定と、抗体が確認された後の、PCR検査の実施。
そのPCR検査結果として「CT値」を確認するという手法である。
その調査集計結果を、何らかの形で報告及び発表するべきだろう。

これを、最近利用されている表現を用いて、「巨人モデル」とし、モデルケースとして有効と評価した専門家もいる。
海外には不評の安倍首相が我田引水的に用いた「日本モデル」よりもいいだろう。

もちろん、PCR検査の結果が「微陽性」で回復しつつあったとしても、他に感染するリスクが完全にゼロとは言い切れないことも念頭において、今後も検査を定期的に行うことも、そのモデルに加えておく必要があることは言うまでもない。


不信感を抱かせるNPB全体の動き

そう考えると、今のところ、抗体検査を行ったソフトバンクから何の発表もないし、他球団は、ジャイアンツには困ったものだと、被害者意識をもっているのか、公式なコメントはない。

本来、NPB全体としての方針やコメントが、コミッショナーから発表されるべきなのだが、現状なにもないのは、非常に理解に苦しむことだ。


改革が必要なNPB、日本プロ野球界

なお、コロナ禍から、プロ野球界と球団経営のこれからについて考えた

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