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閣議決定、岸田首相肝いり出産一時金10万円増額は、子育て・少子化対策に寄与するか

少しずつ、よくなる社会に・・・


岸田首相肝いり出産一時金増額策と閣議決定方式の底の浅さ

先月10月28日に、政府が、出産一時金として、新生児一人あたり10万円相当の経済的支援を行なうことを閣議決定した。
得意のかつ恒例となった官邸主導型プロセス、閣議決定というやつだ。
だが、「自治体ごとに工夫して妊娠届と出産届の提出にあわせて支給し、育児用品の購入やサービスの利用にあててもらう。」とされており、10万円「相当」としておりで、現金なのかクーポンなのか曖昧さがあるのが気になる。

実はこの政策、既に半年近く前6月15日に、岸田首相が、公的医療保険から給支給される「出産一時金」を首相「自身の判断で大幅に増額する」と見栄を切ったことに端を発している(と思う)。
そのことを報じた記事を見た時に、なんとも言えぬ違和感というか、錯誤感をもったため、同記事をいずれ扱うかもしれないとして、メモしておいた。
首相が「私の判断」という強い意思を打ち出すことに異論はないが、この一時金の持つ意味合い・意義をどの程度真剣に考えていたのか、極めて疑問に思った故である。
その時のコメントの中に「安心して妊娠、出産できる環境づくりを進める」という言葉が加えられていた。
その程度の認識に過ぎないと思わずにいられないコメントである。
一時的な出費を支援する程度のもので、少子化対策という観点からのものではあるまい。
一時金という性格が、思いの浅さを示している。
加えて言うならば、閣議決定で可能な少額の支出で済む金額であり、抜本的かつ大幅な制度改正ではない。
何よりも、その支出・出費は、健康保険組合等からのものが大半で、直接国の財政支出に依存する率は低い。
痛くも痒くもなく、見た目、聞こえは歓迎される制度改定というレベルの、志の低いものだ。
首相の真剣度と思いの低さが透けて見えるのだ。


総合経済政策の包括する範囲と意味の曖昧さ

これを報じた記事では、実現されれば同制度の増額改定はほぼ13年ぶりのこととされていた。
また、背景には、現在の一時金支給額は42万円だが、出産にかかる費用が増加してきており、2019年度の平均費用は46万円まで上昇し、子育て世帯の負担が高まっている。
確かに、無いよりも貰えた方が嬉しいことは間違いないだろう。
しかし、出産後、ずっと続く養育・保育・教育にかかかる経済的負担を考えれば、結婚すること、結婚後子どもを持つこと、2人目・3人目と希望する数の子どもを持つことをためらわせる思いを変えさせるまでには程遠い政策であろう。

またこの閣議決定経済的支援は、総合経済政策の一環としてのものと添えられている。
本質的には、出産一時金制度は、社会保障制度における一制度であり、経済政策と直結して位置づけられ、執行されることにも違和感がある。

評価しているのか、批判しているのか、分からぬ経済紙社説の基本は、紋切り型財政難と高齢者負担増主張


この制度改定をテーマにして、昨日11月6日の日経に「10万円では解決せぬ育児支援」と題した社説が載った。
タイトルを見ると、批判記事かと思ったが、読むと意外な評価が行われていた。
こう言っている。

子育ての負担は単発のお金だけで解決するものではないとし、今回の制度改正は、「伴走型相談支援」の充実と経済的支援とを一体的に実施する事業と位置付けられたという。
現状子育て家庭は地域で孤立しやすくなっており、妊娠中から出産、子育てまで一貫して相談にのり、それぞれの家庭の状況に応じ、親子に寄り添った相談支援につなげる意義は大きい、と。

いわば、妊娠・出産から子育てまで、地域包括支援センター機能と組織体制の拡充が必要とされることを主張している。
それが実現されなければ、10万円相当の一時金増額はばらまきにすぎないとし、何よりも安定的な財源確保が不可欠と、日経氏恒例・定型の紋切り発言が以下のように続く。

出生数の減少は政府の推計を7年ほど上回るペースで進んでいる。
少子化に歯止めをかけるのは急務だが、財政状況は厳しい。
高齢者も含めてどう負担を分かち合うか。
国民的な議論と岸田文雄首相のリーダーシップが重要だ。


急務の少子化対策だが、財政状況を考えれば難しい。
高齢者負担は、現実的に介護保険料負担増、医療保険自己負担引き上げなど、毎年じわじわ行われており、もっと負担しろというに等しい。
そしてこんなところで無責任に叫ぶ「国民的な議論」とは一体どういうものか。
岸田首相が発揮すべきリーダーシップとはいかなるものか。
何を想定して、無責任な、抽象的な提案をするのか、明確に示すべきだろう。
もののついでに、次の指摘も添えて、総合的・包括的子育て支援政策をまとめる姿勢にも、空いた口が塞がらない。

子育て支援には、女性に偏る育児負担の見直しや、男女がともに仕事も子育ても両立しやすい環境整備が必要なことは言うまでもない。


すべての社会政策問題は、財政難に起因し、帰する。
経済政策の観点から、財政難問題を掲げるなら、税収を増やすべく、種々の観点から、特に法人税や企業保有資産課税、富裕層への累進課税強化等の税制改革が不可欠であろうに、その提案に踏み込まないのは、一体どういうわけか。


子育て・少子化対策の決め手は、日本独自のベーシックインカム、ベーシック・ペンション児童基礎年金支給

一時金政策は、一過性・小手先のもの。
決してムダとは言わないが、結婚、妊娠から出産、保育・教育という長い営みにおいては、一瞬に消えてしまう支援金。
子育て・少子化対策として大きく寄与する可能性が極めて高いのが、すべての子どもに、無条件で、無償で、平等に支給される子どものためのベーシックインカム。
当サイトで提案する、日本独自のベーシックインカム、ベーシック・ペンション生活基礎年金において、学齢15歳以下のすべての子どもを対象として、生まれた月から即時支給を開始する児童基礎年金です。
現状提案のベーシック・ペンション生活基礎年金制度における児童基礎年金は月額8万円(または7万円)。
現行の児童手当はこの児童基礎年金にすべて切り替えられるものです。

現状、今年2022年版として提案しているベーシック・ペンション法案記事を以下にリストアップしました。
ご関心をお持ち頂けましたらチェックして頂ければと思います。

参考:「2022年ベーシック・ペンション案」シリーズ

<第1回>:ベーシック・ペンション法(生活基礎年金法)2022年版法案:2022年ベーシック・ペンション案-1(2022/2/16)
<第2回>:少子化・高齢化社会対策優先でベーシック・ペンション実現へ:2022年ベーシック・ペンション案-2(2022/2/17)
<第3回>:マイナポイントでベーシック・ペンション暫定支給時の管理運用方法と発行額:2022年ベーシック・ペンション案-3(2022/2/18)
<第4回>:困窮者生活保護制度から全国民生活保障制度ベーシック・ペンションへ:2022年ベーシック・ペンション案-4(2022/2/19)

そろそろ、真剣に、増税を前提としないベーシックインカムの導入提案をしてくれる、もしくは賛成してくれる全国紙が出てこないものだろうか。
何とか、来年からにでも、と思っています。


少しずつ、よくなる社会に・・・

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