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『ヤングケアラー』『子ども介護者』2誌の構成と<「ヤングケアラー問題を考える」シリーズ>方針

少しずつ、よくなる社会に・・・

『ヤングケアラー』『子ども介護者』からの基本認識と課題・対策-2

澁谷智子氏著『ヤングケアラー―介護を担う子ども・若者の現実』(2018/5/25刊・中公新書)を発行から既に4年近く経っていますが、読み始めました。
もう1冊、同じテーマの近著、濱島淑惠氏著『子ども介護者 ヤングケアラーの現実と社会の壁』(2021/9/10刊・角川新書)を加え、この2冊を参考にして、「ヤングケアラー」問題を少しずつ考えるべく、前回
ヤングケアラーとは:『ヤングケアラー』『子ども介護者』からの基本認識と課題・対策-1(2022/3/7)
からスタートしました。

しかし、そこでも書いたのですが、導くべき方向・方策、見通しを設定しないままのスタートとしてしまい、少々反省。
そこで、2冊の構成をまずしっかり把握した上で、記事の展開方針・手順を事前に描くことにしました。
以下、2冊の構成を整理しました。

ヤングケアラー―介護を担う子ども・若者の現実』構成

はじめに
第1章 子どもが家族の世話をするということ
・その社会にとっての「当たり前」との比較
・戦後のライフコースと家族のあり方の変化
・余裕をなくす家族と社会
・世界的に見たヤングケアラー
・元ヤングケアラーの語りとその反響
・日本における「ヤングケアラー」の定義
・ヤングケアラーについての実態調査

第2章 日本のヤングケアラーに関する調査
・医療ソーシャルワーカーの視点から
・続く試行錯誤
・教員から見たヤングケアラーの状況
・イギリスのヤングケアラー調査との比較
・後発であるがゆえのメリットと調査を実施した地域の特徴

第3章 調査後の支援体制作り
・南魚沼市教育委員会とスクールソーシャルワーカー
・南魚沼市福祉保健部のどの部署がヤングケアラーに対応できるのか
・家庭教育支援チーム「だんぽの部屋」の可能性
・南魚沼市社会福祉協議会による子どもの学習支援事業
・各部署の強みを活かすということ
・行政関係者・教育関係者を対象とした研修会
・寸劇の開発
・藤沢市での試み
 
第4章 ヤングケアラーの体験
・「そんなことまで子どもがやっている」
・お手伝いというレベルじゃない
・親と共に介護するヤングケアラーは何を担うのか
・学校でケアのことを話せない構造
・同年代との心理面のずれ
・ヤングケアラーと不登校の関係性
・必要とされることの重圧
・ケアの始まる時期
 
第5章 ヤングケアラーへの具体的な支援
・ウィンチェスター・ヤングケアラー調査とその効果
・ケアについて安心して話せる相手と場所を作ること
・外出イベント
・アセスメントシート
・使えるサービスにつなげる試み
・家族全体を考えた支援
・ヤングケアラーとその家族が集まる集い
・個々の子どもの違いや時間経過がもたらす変化への配慮
・ヤングケアラーについての社会の意識を高めていくこと
・生徒を対象としたヤングケアラー説明会
・教員研修でのヤングケアラー説明会
・ヤングケアラーが学校に望むことトップ10
・ヤングケアラーに対して発行されるIDカード
・昼休みのヤングケアラー・ミーティング
・医療や福祉の専門職がヤングケアラーに気づいていくこと
 
終 章 ヤングケアラーが話をしやすい環境を作っていくために
・スピーカーズバンクの試み
・ケアを担うことについての共感と連帯の可能性
・ケアの経験と日本社会
おわりに


子ども介護者 ヤングケアラーの現実と社会の壁』構成

まえがき
・気づかれていなかった介護の子
・目に映っていながら見えていない

第1章 「ヤングケアラー」とは
1.ヤングケアラーという言葉が持つ多様さ
・「ケア」は多面的だ
・良い・悪いでは割り切れない
2.ヤングケアラーの定義
・国により異なる定義
・日本におけるヤングケアラー
・調査は始まったばかり

第2章 見えてきた日本のヤングケアラー
1.大阪府立高校における高校生調査
・調査の概要
・ケアしている高校生はやはりいた
・社会構造を映し出すケアの対象
・要ケア家族の状態
・多岐にわたるケアの内容
・ケアが1日8時間に及ぶ子どもも
・小学生のときからケアをしている子どもも多い
・一定規模で存在する高校におけるヤングケアラー
・ヤングケアラーがいる家族の傾向
・経済的な問題
・学校生活にもさまざまな影響が
・ケアをしていることを抱え込む子どもたち
2.高校教員による認識との比較
・教員たちへの調査も実施
・教員も把握しているヤングケアラー
・奇跡の調査
 
第3章 私が出会ったヤングケアラーたち
1.高齢社会を反映する祖父母のケア
・友也さんとの出会いは近所の人の電話から
・母と祖母と。3人での暮らしの始まり
・ひとりきりであることの不安、重責
・ケア一色、先のことなど考えられない
・自分だけが生きていて申し訳ない
・孤独だった。さみしかった
・緩やかに進行する排除
・祖母のケアをきょうだいとともに担った文乃さん
・「息抜き」がわからない
・学校では気絶するように寝てしまう
・年上のきょうだい ー もうひとりのヤングケアラー
・介護が終わっても罪悪感を背負う
・ヤングケアラーの多様な思いと「価値」
2.精神疾患の親のケア
・母を介護した美晴さん
・負担の大きいお弁当作り
・愚痴を聞き続けたり、激しく叱責されたり
・ほかの家庭との違いに気付くことの難しさ
・学校での人格の激しい変化
・勉強は嫌いではないがする時間がない
3.障がいを有するきょうだいのケア
・発達障害がいの兄と綾子さん
・「見守り・声かけ」も高度なケア
・ヤングケアラーのしんどさ、親のしんどさ
・社会に期待すること
 
第4章 ヤングケアラーの語りを通してわかること
1.ヤングケアラーの担う多様なケア
・本人もケアだと気づきにくい
・学校、健康、生活への影響
・誰にも話していない
・手伝いとはこれほどまでに違う
・ケアを要する家族がいるなら
2.ヤングケアラーの価値と2つの理不尽さ
・身に付けている素晴らしい価値
・社会に押し付けられる2つの理不尽さヤングケアラー
 
第5章 ヤングケアラーが生まれる社会的背景
1.少子高齢化を俯瞰する
・激増する「ケアを要する人」
・障がいを有する人や精神疾患の人も増加
2.社会福祉における家族主義
・ケアは家族がするもの?できるもの?
・在宅福祉も家族が前提
・増加する高齢者や障がい者の虐待
・ひとり親世帯の増加と生活困難
・生活の困難さが世代間で連鎖する
 
終 章 ヤングケアラー支援に向けて
1.支援のためにできること
・まずは実態を把握することから
・地域で整えたい5つの支援 ー 自分の人生を歩むために
 ①孤立の解消 ー ヤングケアラーが出会う場
 ②学習支援
 ③家事や食事の支援
 ④レスパイト(小休止)サービス
 ⑤伴走者の必要性
2.学校での理解や配慮、そして支援
・学校での先生、友人の理解は重要
3.福祉の専門職による支援
・専門職だからこそ
・ヤングケアラーは資源ではない
・「気づく」「つなげる」という役割
・支援ネットワークとヤングケアラー支援の拠点
・行政の役割
・ヤングケアラーが出会う社会の壁
あとがき

<ヤングケアラー問題を考える>シリーズの展開方針

上記の両書の構成から、共通点などを整理して、以下の視点・テーマで当シリーズを構成し、進めていくことにしたいと思います。
当初、<『ヤングケアラー』『子ども介護者』からの基本認識と課題・対策>と題してシリーズ化を、と考えていたのですが、<ヤングケアラー問題を考える>シリーズとリセットすることにしました。
前回の定義と背景に関する記事も、濱島氏の近著の内容も反映させて、再度取り上げる形にします。

1.ヤングケアラーの定義と社会的背景
2.日本におけるヤングケアラー学校調査から
3.ヤングケアラーの実態・実相
4.周辺と地域のヤングケアラー支援方法
5.総括:総合的包括的社会政策としてのヤングケアラー支援


なお、各回のテーマの名称・表現方法が変わることがあるかもしれません。
また、他の分野の記事も挟んでいきますので、飛び飛びの投稿になることをお許しください。

                       少しずつ、よくなる社会に・・・

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