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WANを女性主体政党創設の基盤に:三浦まり氏著『さらば、男性政治』から考える-8

・三浦まり氏著『さらば、男性政治』(2023/1/20刊・岩波新書)
を題材にして、政治改革を女性主体政党の創設・拡大で成し遂げることができないかを考えるシリーズ【三浦まり氏著『さらば、男性政治』から考える】シリーズを進めてきた。

『さらば、男性政治』の構成と当シリーズの進め方

 <第1回>:起①
 第1章 男性ばかりの政治
 1)女性はどこにいるのか?
 2)権力の座に女性はいない
 3)ジェンダーギャップ指数121位(2020年)の衝撃
 4)女性の政治参画はどこまで進んだか? ー 世界の動向
 5)停滞する日本
 6)世界の保守政党と自民党
 7)中断された「左からの伝染」
 8)なぜ女性議員は衆議院よりも参議院に多いのか?
 9)地方議会における地域格差
 <第2回>:起②
 第2章 20年の停滞がもたらしたもの ー ジェンダー平等後進国が作り出した生きづらさ -
 1)ジェンダーとは
 2)世銀「女性・ビジネス・法律」レポートに見る立法の停滞
 3)「賃金」と「職場」における低いスコア
 4)SIGI指数とは
 5)女性差別撤廃委員会からの勧告
 6)女性の地位と階層、教義的装争点
 7)ジェンダー平等政策の進展度を比較する
 8)なぜ選択的夫婦別姓とセクシャル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツは進まないのか?
 9)男性稼ぎ主モデルからの脱却?
 10)ジェンダー化された共稼ぎ型へ
 11)進む子育て支援策とセカンド・シフト
 12)深刻化する女性の貧困
 13)日本人は何を選択してきたのか?
 14)社会民主主義という選択肢の不在
 <第3回>:承①
 第3章 女性を排除する日本の政治風土と選挙文化
 1)男性政治と地元活動
 2)政治家はなぜ夏祭りに来るのか?
 3)選挙と対面主義
 4)世界で増える政治家の地元活動
 5)地元活動とジェンダーの影響
 6)#飲み会を断らない女
 7)男性化された政治家モデル
 8)地元が政治家に求めるもの
 9)ガラスの下駄を履く男性
 10)議場から追い出された赤ちゃん
 11)政治は男性のもの? ー 変わる意識
 12)女性の政治参加は低調?
 13)隠れたカリキュラム
 14)女性を排除する政治はなぜ続くか?
 15)地域単位の政治からの脱却
 <第4回>:承②
 第4章 女性に待ち受ける困難 ー 障壁を乗り越える ー
 1)政治家になるための障壁
 2)「応募してくださらない限りは選びようがない」
 3)自ら手を挙げる男性、声をかけられる女性
 4)自信の壁とインポスター症候群
 5)資源のジェンダー格差 ー 家族・時間・人脈・資金
 6)議員報酬と供託金
 7)ステレオタイプとダブル・バインド
 8)ステレオタイプは選挙に不利か?
 9)女性性が資源になる時
 10)女性という切り札
 11)ステレオタイプの効用
 12)コロナ禍は女性リーダーのイメージを変えるか?
 13)優れたリーダーとジェンダー規範
 <第5回>:転①
 第5章 ミソジニーとどう闘うか
 1)女性政治家へのハラスメント
 2)政治分野における女性への暴力
 3)女性を排除する動機
 4)なぜ性的な形態を取るのか?
 5)ミソジニー ー 女性を罰する
 6)「からかい」という暴力
 7)オンラインハラスメント
 8)票ハラ
 9)ハラスメントを法的に規制するには
 10)海外のセクシュアル・ハラスメントの法理
 11)政治におけるハラスメントの特殊性
 12)地方議会におけるいじめ
 13)バックラッシュの波
 14)ジェンダーという言葉が使える時代へ
 15)家族への介入
 16)男性問題
 17)新しい男性性に向けて
 18)好意的性差別態度と悪意的性差別態度
 19)現代的性差別態度
 <第6回>:転②
 第6章 なぜクオータが必要か
 1)世界に広がるクオータ
 2)クオータの効果
 3)クオータ反対論への反論
 4)クオータか環境整備か
 5)なぜ数にこだわるのか?
 6)誰がクオータを支持するのか
 7)候補者均等法の意義と課題
 8)政党がすべきこと① ー 数値目標
 9)政党がすべきこと② ー 候補者選定過程の改善・人材育成・ハラスメント防止
 10)国の責務
 11)地方議会の責務① ー ハラスメント対策
 12)地方議会の責務② ー 環境整備と人材育成
 13)積み残された課題① ー 数値目標の義務化
 14)積み残された課題② ー 地方議会
 15)根本的な見直しを
 <第7回/第8回>:結①②
 第7章 ジェンダー平等で多様性のある政治に向けて
 1)女性議員が増えることのメリット?
 2)男女で異なる政策への関心
 3)女性議員の増加とジェンダー平等政策の進展
 4)女性議員が切り拓いた政策
 5)クリティカル・アクター
 6)クリティカル・マス
 7)女性議員の増加と民主主義の強化
 8)女性リーダーは何を変えるか?
 9)ロールモデルが存在する意義
 10)生活者としての女性
 11)「女であること」の意味
 12)「生活政治」の転換と新自由主義の台頭
 13)格差社会と生活
 14)リーンイン・フェミニズム批判は日本の現状に妥当するか?
 15)フェモナショナリズムの批判とは
 16)左右イデオロギーとジェンダー
 17)声を上げ始めた女性たち ー MeeToo時代の政治参加
 18)当事者という政治主体
 19)声を聴くのは誰か?
 20)政党政治の刷新に向けて


上記の本書の構成に従い、各章を順に取り上げて展開・投稿してきたのが、以下のラインアップ。

<序>:女性主体政党はジェンダー平等時代に逆行しているか:三浦まり氏著『さらば、男性政治』から考える(序)(2023/5/26)
<第1回>:「男性ばかりの政治」の実態と要因を確認する:三浦まり氏著『さらば、男性政治』から考える-1(2023/5/31)
<第2回>:ジェンダー不平等を固定化させる政治的風土と平等実現の条件:三浦まり氏著『さらば、男性政治』から考える-2(2023/8/5)
<第3回>:政治風土や選挙文化を変える手立てを具体化できるか:三浦まり氏著『さらば、男性政治』から考える-3(2023/8/7)
<第4回>:女性政治家になる上での困難・障壁とは:三浦まり氏著『さらば、男性政治』から考える-4(2023/8/9)
<第5回>:女性議員・立候補者に対するミソジニーとハラスメントにどう対処するか:三浦まり氏著『さらば、男性政治』から考える-5(2023/8/12)
<第6回>:日本版パリテ法「候補者均等法」で、どうなる女性議員クオータ:三浦まり氏著『さらば、男性政治』から考える-6(2023/8/15)
<第7回>:女性政党政治はジェンダー平等に反するか:三浦まり氏著『さらば、男性政治』から考える-7(2023/8/18)

Ⅰ 三浦まり氏著『さらば、男性政治』から考える-8:本書総括


奇しくも、<序>と最終章に当たる<第7回>のタイトルが、ほぼ同一になったのは、元来、シリーズ化の目的が、「さらば、男性政治」から、「こんにちは、女性政治」「ようこそ、女性政治」に導くことにあったためである。
今回<第8回>は、まず全体の総括を行い、最後に、本書を受けて、これまでも提案してきてはいるが、再度、女性主体政党もしくは政治グループの創設と今後の活動のありかた、進め方について整理してみたい。

Ⅰ 『さらば、男性政治』総括:女性主体政党創設を必然とする本書

日本の政治にはほぼ男性しかいない。(略)男性だけで営まれる政治を、二十一世紀においてもなお「民主主義」と呼んでいいものか疑問に思う。
(略)を男性たちが掌握し続けることによって、女性たちには多くの不利益がもたらされてきた
女性だけではなく、支配的な男性性から逸脱する男性や性的マイノリティ、障がい者もである。
現在の権力構造を組み替え、これまで抑圧されたり周縁化されたりしてきた人たちの声が反映されるような政治を生み出さなければならない。
女性の政治参画は、男性政治に女性も参加させてもらうためではなく、男性政治を打破するために必要だ。どうしたらそれが可能になるのだろうか。


以上が、本書<第1章>の冒頭記された三浦氏による本書執筆の基本認識であり、目的でもある。
そして、前回最終章第7章の最後に総括として示されたのが、前回記事の再掲になるが、以下である。

広がりをみせてきた様々な当事者性に基づいた異議申し立ては、議会制民主主義の機能不全を補うかのように直接民主主義を実践するものであり、具体的な政治的要求ごとの離合集散を繰り返す社会運動の形をとっていた。
これを議会制民主主義再建へと接続するには、単発的な異議申し立ての受け皿そのものを刷新する試みが必要となる。そうした受け皿があってこそ、女性をはじめとする多様性のある議会が実現できる。
そして、その受け皿とは「政党」にほかならない

世界的に既存政党への不信感や批判が強まるなか、なぜまた政党なのか。
確かに政党は不人気で、堕落した政治の象徴のように思われてもいる。一方的に意見を押し付け、選挙の時だけ票を頼ってくる政治は気が滅入る。自民党は個人商店の連合会のような組織だし、野党は政治信念がどこまで本気なのか見えにくく、頼りなく映る。ましてや、社会の分断が進み、左右両極の小政党が乱立してくると、議論の前提を共有することが困難になってくる。

だからこそ、社会の多様な声を一定程度まとめ上げ、意味ある選択肢を用意するのは政党だけにしかできない役割ではないか。これまでの政党がその機能を十分に果たしていないのであれば、市民社会から鍛えあげ、創りあげる取り組みが必要である。

女性たちが様々な当事者性を手掛かりに政治主体性を獲得し、政治に対して声を上げても、政党の男性政治が変わらないために実際の変革へと繋がってこなかった。
変わらなくてはならないのは第一に政党であり、政党を変えるべくコミットしていく社会運動が立ち上がっていく必要がある。政党を忌避していては政治は変わらないからだ。

MeeToo時代の政党政治の課題は、様々な「当事者」を結びつける包摂的な社会のビジョンを構想できるかどうかであり、それには当事者による政治的意見表明を束ねていくことができる公共空間が欠かせない。その公共空間に政党もひとつのアクターとして参画し、市民とともに新しい政党政治を創り出す主体となる必要がある。市民と政党の新しい関係性の中核にジェンダー平等と多様性を据えることが、男性政治を打破する鍵となる。男性政治の打破は民主主義の刷新とともにあるのである。


第1章の問題提起から、第7章最終章の結論に至るまで、この問題の根拠となるさまざまな要因・実態が、きめ細かい調査研究例を用いながら展開されてきた。
それらの要因の本質は、性別役割分業や家父長制などを背景とし、ジェンダー・ギャップが遅々として改善されない日本政治の後進性にあるわけだ。
そして、男性性主義の政治風土や選挙文化にしても、女性が性別役割分業やケア責任から脱却できない未熟な男女共同参画関連法制と運用実態にしても、結局は、望ましい民主主義に基づく政治の刷新によってしか改善・改革が不可能と結論づけている。
ミソジニーや政治に関与する女性に対するハラスメントへの対応にも、政党刷新が絶対条件である。
確かに、種々のジェンダー・ギャップを示す指標やデータを用いて、日本の後進性を強くアピールし続けることが、多少なりともではあるが、改善に結びついてきている。
そしてクオータの法令化も、時間がかかってはいるが、既存政党へのプレッシャーもあり、今後それなりに改善をみることもできるだろう。
しかし、そのいずれにおいても、結局は、立法のための国会への女性議員の参画者が大幅に増えない限りその速度も質も高められることはないだろう。
その時に、気になるのが、三浦氏が指摘している、立候補者を含む女性議員の主たる関心政策分野が、ケアやジェンダー等社会保障・社会福祉領域に多くの比重を置いていることである。
そこに自ら性別役割分業を想起させ、自らジェンダー問題を妥協・納得させる要素ももつことを自覚し、その克服・打破を自ら課すべきではないだろうか。
これは、政治の世界だけの課題ではなくて、経営や経済等それ以外の領域での女性の在り方と重なるものと考えている。

女性議員が増えることを拒む、種々の障害・障壁が本書できめ細かく示され、同意できるものがほとんどではあった。
しかし、最終的に結論付けた、政党刷新のための戦略、そして具体的な行動の在り方は示されたであろうか。
残念ながら、
市民社会から鍛えあげ、創りあげる取り組みが必要であり
政党を変えるべくコミットしていく社会運動が立ち上がっていく必要であり
政党が、当事者による政治的意見表明を束ねていくことができる公共空間に、ひとつのアクターとして参画し、市民とともに新しい政党政治を創り出す主体となる必要があり
市民と政党の新しい関係性の中核にジェンダー平等と多様性を据えることで、男性政治打破を民主主義の刷新とともに実現する
というなんとも雲をつかむような内容を総括として示して終えているのである。

果たして、ここでの「市民」は、あるいは「社会運動」を立ちいく上げるのは、どんな人々、どんな組織にある人々か、「公共空間」はだれがどのように設置・構築・運営するのか。
その当事者は、ここではインビジブル、見えないのである。
ジェンダー・ギャップや、ミソジニー、種々のハラスメントの実態を示し、クオータ制の必要性を示してきたが、結局は、必要な数を実現した女性議員により権利・権力行使が可能になってはじめて、そうした問題の岩盤が打ち壊され、ジェンダー平等が実現されることになるわけだ。
そのための必須要件としての政党刷新策は・・・?

ここまで来ると、とうよりも、三浦氏が上記のような総括に至れば、もう自ずと、政党刷新も、そこにコミットする市民や社会運動も公共空間も、女性が主体となる組織を構築し、運営していくことで創り上げ、成長・進化させていく一択しかないのではなかろうか。
三浦氏は、そのことを果たして自覚していたのだろうか。
賢明な同氏ゆえ、これからの課題と強く、深く認識し、今後に結びつけるべきことを肝に銘じたに違いない。
そう思いたいと・・・。

Ⅱ 女性主体政党・政治グループ創設で、女性自身の手で政治改革を


三浦氏が想定する刷新すべき政党は、どの政党を対象としているのか。
同じく、市民運動は、だれが、どのように展開することを想定、あるいは期待しているのか。
その答えは、三浦氏自身に近いところにある。
後半は、「ようこそ、女性政治」を実現するための、私の提案である。

既存政党に不可能な政党刷新は、女性主体政党創設でのみ可能

保守、極右保守、リベラル、リベラル保守、中道等未だに多党入り混じった政党政治と政党選挙が繰り広げられている。
連立与党をめぐる思惑に加え、衆議員定数改正も絡んで、立候補調整も有権者の与り知らぬところで問題となるなど、日本の政党をめぐる状況の節操のなさは変わることがない。
有権者においては無党派層、支持政党なし、が変わらず多くを占めていることは、こうした既存政党には信頼・魅力が感じられない状況・実態を示しているわけだ。
こうなるとムード、勢いがついた政党に支持が傾斜する傾向が強くなり、民主主義の弱点が前面に表出することが懸念される。
かといって、従来のような既存政党の数確保のための選挙共闘や疑似新党構想などが課題・話題になるようでは、脱力感と不信感が募るばかりである。
ありうるのは、そして唯一の政党刷新方法は、女性主体政党、女性新党しかないのではないか。
これが、数年来提案してきている私の考えである。

WANを新たな女性政党創設の思想的・政策的基盤に

女性新党を何もないところから創設することは無論、ムリである。
そこで、その組織基盤として支持・提案したいのが、WANである。
WANとは、認定特定非営利活動法人ウィメンズアクションネットワークWomen’ Action Network 。
上野千鶴子氏が理事長を務める、NPO法人である。
「男女共同参画社会実現に寄与することを目的として、女性の情報や活動の相互交流の場を提供し、女性のネットワークの構築と、女性のエンパワーメントに寄与する事業を行う」ことを目的としている。

(参考:WANホームページ)
⇒ ウィメンズアクションネットワーク Women’s Action Network | ウィメンズアクションネットワーク Women’s Action Network (wan.or.jp)

認定NPO法人であるため、政治活動を直接の目的とすることはできないが、同サイトを見ればわかるが、ジェンダー平等や介護制度その他の領域での政策提案や陳情活動なども行っている。
2009年5月21日設立を経て、2013年2月13日に、認定NPO法人化。
主に女性学やジェンダーに関する学術研究や著述・講演・会議・ネットワーク活動等を展開し、2023年4月1日現在の(有料)総会員数は845名、WEBサイトへの登録ユーザー数は6,502名(同5月1日)。
そして、本書著者三浦まり氏は、同法人の理事のお一人である。

市民社会をネットワーク化するための公共空間としてのWAN

先のように、WANは、WEBサイトを構築・公開しており、ジェンダー平等を軸として男女共同参画、介護政策その他、多様な活動や研究・出版報告等に加え、ユーザーからの投稿も可能である。
ネットワーク化が可能な「公共空間」機能をもっているわけだ。

(参考:WANサイトの目的
・女性をつなぐ総合情報サイト「ウィメンズ アクション ネットワーク(WAN)」は、女性のための情報を提供し、活動をつなぐウェブサイト。
めざすのは、女性が自由に活躍できる社会をつくるための、ゆるやかで力強いネットワークの形成。WANサイトは、女性たちのさまざまな活動から生み出される、楽しく役に立つ情報を届け、個人と個人、民間・行政双方にわたる全国のさまざまな団体・グループの動きを互いに結びつけることで、女性の活動をさらに実効性のあるものにし、豊かで多様なひろがりをもった、等身大でいきのいいフェミニズム情報を日々発信していく。
多様なフェミニズム実践とジェンダー研究の情報を発信・集積し、ジェンダー平等を求める人々に交流の場を提供する。


現状は、理事長である上野千鶴子氏の色が濃く、アカデミックであり、文化教室・文化センター的な感覚が強く感じられ、また会員数も少ない。
これは、活動領域や方法などが現状限定的であり、今後の組織及びネットワークの拡張の可能性が大きいことを意味しているとプラスに考えている。
今後、経済・財政・環境その他より多方面の女性研究者・女性ジャーナリストと保育・介護・教育・障がい者福祉等社会保障分野の専門家のWANへの参画、集結を期待したいし、それが可能と思っている。
そうすることで、幅広い政治・行政領域での政策立案、市民立法起案研究機関としての機能を拡充できるわけだ。
しかし、NPO法人であるため、直接の政治活動を行うことはできない。
そのため、政党・政治グループは、WANのネットワーク組織基盤を活用し、別組織として創設し、活動を行うことになる。

基幹政策として日本独自のベーシックインカム(ベーシック・ペンション)を

ところで、既存政党との違いが、女性主体組織であることだけでは意味がない。
当然、従来にない政策を基幹として掲げ、その実現を図ることを目標とすべきである。
ジェンダー平等の象徴的政策であり、この政策を起点にすることで、多くのジェンダー平等個別政策も関連付け、並行して改善・改革が総合・包摂して実現する。
それは、ベーシックインカムの導入である。
但し、従来の社会保障システム改革を方針に掲げたリベラルのほとんどは、税と社会保障の一体改革、財政規律主義を、恥ずかしげもなく、保守政党同様に掲げていた。
あるいは、その原資を消費増税で賄うなどという政策を掲げている野党さえ存在する。
言語道断であり、これでは格差・貧困社会の改善も、所得再分配による社会保障システム改革も実現のめどが遠ざかるばかりである。
詳しい内容は、後述リンクする参考記事で確認頂きたいが、私が提案する日本独自のベーシックインカム、ベーシック・ペンション生活基礎年金制度は、ジェンダー及び成人子ども老人など年齢年代に拘わらず、すべての日本国民一人一人に、本人自身に対して、個々人の負担ゼロで、国が無条件で、専用デジタル通貨として日本銀行に開設した個人専用口座に、毎月非課税の生活基礎年金として定額を振り込まれるものである。
この時、配偶者控除や扶養者控除は廃止され、ベーシック・ペンション以外のすべての就労所得には、所得税が課せられ、社会保険料の納付も義務付けられ、ジェンダー平等が実現されることになる。
ベーシック・ペンションにより従来の国民年金は廃止され、厚生年金保険は賃金所得者全員が加入し、保険料は改正、健康保険料も改正されるなど改革は社会保障制度・労働保険制度全般にも及ぶ。
またここでの財源の考え方は、MMT的な考え方に近いが、そのものではない。
こうした考え方・政策を、女性新党が十分理解し、党として責任をもって国民に説明・提案できる必要があるわけだ。

提案しているベーシック・ペンションの2022年版の記事を、最後に掲載。
確認頂ければと思います。
なお、その内容も年内の改訂を予定しています。

ジェンダー平等実現のための女性主体政党が切り拓く21世紀の日本社会

女性主体政党は、従来のリベラル対保守、左右イデオロギー対立の構造から脱却する上での主導権をとり、社会と国家と国民の、持続可能と安全安心安定保障社会経済実現のための政治行政・立法・司法改革を進めていく。
但し、すべての政治的課題を唯一の政策にまとめ上げることは無理である。
すぐに一本化、統合が困難な課題については、いくつかの選択肢を議論・提示し、状況や実態に応じて、あるいはより長期的な観点から合意形成し、具体化していくことを国民に説明し、理解を得ていくことになる。

ジェンダー平等を掲げるなら、女性経営者のもと、ほとんどの社員が女性で占められた企業・事業所があってもよいだろう。
同様、女性主体政党が、ジェンダー平等を実現することを軸とした公約を掲げ、望ましい社会経済システム、文化を形成する政治・行政を担う責任政党に成長・発展することがあってもよいではないかと考えるのだ。
この3年間、私は会費を納めたWAN会員であった。
昨年、WANが女性政党の組織的基盤となって頂きたい旨、メールを送ったが、残念ながらなしのつぶてで、何の返事も頂けなかった。
昨年・今年とZOOMでの年次通常総会に参加させて頂き、その雰囲気の一端を経験できた。
但し、今年は上野理事長が不参加で、何らかの話を聞くことを楽しみにしていたが実現せず、残念であった。
WANは今後は、ポスト上野を見据えた次のフェーズにどのように移行・進行していくかプロジェクトベースでの検討に入っているようだ。
上野氏自身は、政治の世界に自ら入っていくことなどまったくお考えでないと思われ、その後継グループも現状からどこまで改革を見据えているか、リーダーシップの問題もあり、当然ながら想像もつかない。
無論、自ら政治云々などということが議論されるはずなはいだろう。
しかし、三浦氏が示したジェンダー平等実現のための政治が、素晴らしい内容で埋め尽くされた本書が起爆剤になって改善・改革の道に軌道修正されるはずもなく、「さらば、男性政治」に結びつくはずもないだろう。
ジェンダー・ギャップが今後の種々の調査結果をまって埋められていく保証もないし、ジェンダー・クオータも自民党に成り代わりうる、望ましい社会的民主的政党が突然既成政党の変身・改革で実現することもまったくといって期待できないだろう。
ならば、やはり女性自ら行動すべきではないか。
やはりそう思い、そう願い、このシリーズを終えることにしたい。

参考:2022年投稿女性主体政党創設提案シリーズ記事

<第1回>:女性主体政党・政治会派、2025年創設提案(2022/2/24)
<第2回>:女性主体政党・政治会派の理念・方針・政策の普遍性と独自性(2022/2/25)
<第3回>:女性主体政党・政治会派組織の整備・構築提案(2022/2/26)
<第4回>:政策も組織も世代を繋ぐ女性主体政党・政治会派の活動で、望ましい社会の構築へ

参考:「2022年ベーシック・ペンション案」シリーズ

<第1回>:ベーシック・ペンション法(生活基礎年金法)2022年版法案:2022年ベーシック・ペンション案-1(2022/2/16)
<第2回>:少子化・高齢化社会対策優先でベーシック・ペンション実現へ:2022年ベーシック・ペンション案-2(2022/2/17)
<第3回>:マイナポイントでベーシック・ペンション暫定支給時の管理運用方法と発行額:2022年ベーシック・ペンション案-3(2022/2/18)
<第4回>:困窮者生活保護制度から全国民生活保障制度ベーシック・ペンションへ:2022年ベーシック・ペンション案-4(2022/2/19)

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