国土・資源政策 2050年長期ビジョン及び短中長期重点戦略課題(2021年8月1日作成記事・再投稿)

当記事は、廃止したWEBサイトに掲載した記事の復元投稿です。
同時期投稿日を見出しに書き添えています。

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コロナ禍で構築すべき「2050年国家ビジョンと長期政治行政改革計画」-4

 2019年に端を発し、2020年、2021年とグローバルレベルで多大な影響を及ぼしている新型コロナパンデミック。
 その経験を踏まえて、短期10年2030年、中期20年2030/40年、長期30年2050年という10年スパンで、安心・安全な日本国家と国民の安心・安全な暮らしを保障する社会創りのための長期ビジョンと戦略的重点政策体系を構築し、その実現を図る遠大な取り組み計画を提案します。

名付けて
「2050年国家ビジョンと長期政治行政改革計画」 シリーズ

 これまでに、以下の3記事を投稿しました。

◆ 異常な祭りの後に正常なまつりごとを:2021年起点に構築する2050年国家ビジョンと長期政治行政改革計画1ー2021年衆院選各党公約注視から(2021/7/21)
◆ 当サイト2050society.com の2021年下期カテゴリー変更:コロナ禍で構築すべき国家ビジョンと長期政治行政改革計画-2(2021/7/26)
◆ 国土・資源政策、社会政策、経済政策、国政政策4区分での長期ビジョン重点戦略試案 (2021/7/27)


 今回から、前回を受けて、「国土・資源政策」「社会政策」「経済政策」「国政政策」の4区分に従い、それぞれの具体的政策重点課題を検討・提示していきます。
 初回は、「国土・資源政策」です。

Ⅰ 国土・資源政策 長期ビジョン及び短中長期重点戦略課題

<長期ビジョン>

 有限の国土及び各種資源の安全保障を守り、持続性を備えた可能な限りの自給自足国家を確立し、国民の命と安全・安心を守る国家政策の実現・追究を図る。

<短中長期・政治行政重点政策課題>

(基本方針)
 有限な土地及び国土自然環境資源の安全を保障し、国民の日常生活の安心・安全を維持・確保するための基本的な政策を円滑に進め、2050年までに、望ましい日本の持続可能な国土の在り方と維持管理システムを創造・構築する。

(個別重点政策)
1-1 国土総合管理、有限土地活用のための規制・利用システム整備・確立
1)国土保有者及び利用状況現状調査及び分析(~2030年)
2)上記調査分析結果に基づく、土地利用総合及び都道府県別長期方針整備( ~2030年 )
3)同方針に基づく長期ビジョン、長期整備開発計画策定及び予算見積(~2035年)
4)上記長期計画及び予算に基づく実行・進捗・評価管理(1次~2040年、2次~2045年、3次~2050年)

1-2 防災・減災・復興長期計画、山林管理
1)危険地域等現状調査 (~2025年)
2)復興取組中地域現状調査及び再計画立案 (~2025年) 、予算策定、進捗・評価管理 (2031年~)
3)危険地域防災・減災対策立案及び予算策定 (~2030年) 、進捗・評価管理 (2031年~)
4)治水・山林計画立案及び予算策定 (~2030年) 、進捗・評価管理 (2031年~)

1-3 外国資本による土地及び建物等不動産取得禁止
1)海外資本及び外国人保有土地及び建物実態調査及び分析(~2025年)
2)海外資本及び外国人保有土地・建物対策検討、立案(含む予算化)(~2030年)
3)外国資本及び日本人以外の土地及び建物取得規制方針及び同法整備(~2030年)
4)上記法律施行(2)対策実行含む)(2031年~)

1-4 社会政策、経済政策、国政関連政策課題との統整合
   ※各政策策定後調整・統合

(基本方針)
 気候温暖化・自然環境破壊などがもたらす国民生活、各種事業活動上の不安・悪影響を抑止し、将来に向けて持続可能な電力・エネルギー自給自足体制の整備、安心・安全を保障する同システムの構築を推進し、2050年までに100%再生可能エネルギー国家と水素社会を実現する。

(個別重点政策)
2-1 100%再生可能エネルギー及び水素社会の実現
1)各再生エネルギー別現状及び長期問題点・リスクなど調査及び分析( ~2030年 )
2)個人住宅及び事業所建物再生エネ発電・電源利用義務化及び支援法制化・施行(~2030年)
3)長期電源構成ビジョン及び長期計画策定(~2025年)、エネルギー危機管理システム策定 ( ~2030年)
  進捗・評価管理 (2031年~) 、100%エネルギー自給自足国家化(~2050年)
4)水素エネルギー社会化技術開発調査及び長期計画・予算策定( ~2030年)
  プロジェクト進捗・評価管理 (2031年~) 、(100%再生可能エネによる)水素社会実現( ~2050年)

2-2 電力送配電網の国有化と家庭用電力基本料金の無料化
1)現状電力送配電網問題点調査及び方針立案(~2025年)
2)送配電網国有化法制化及び予算化、移行・実行計画立案(~2030年)
3)電力会社等電力事業システム再構築(国・地方自治体・民間企業及び個人・一般企業)
4)家庭用電力料金無料化(2050年~)

2-3 GXグリーン・トランスフォーメーション推進、原子力発電の停廃止と完全安全技術転用
1)産業別・企業別GX推進計画策定 (~2030年) 、進捗・評価管理 (2031年~)
2)国家主導・支援GX推進計画・支援計画策定 (~2030年) 、進捗・評価管理 (2031年~)
(1)2)参考)
脱炭素、グリーントランスフォーメーション(GX=緑転)4つの課題(2021/8/10)
3)必要原子力発電関連技術活用政策、長期計画策定 (~2030年)
4)原発停止方針確定、福島原発処理他廃棄物処理長期計画策定・予算化 (~2030年)

2-4 社会政策、経済政策、国政関連政策課題との統整合
   ※各政策策定後調整・統合

(基本方針)
 さまざまなリスクに対応できる食料自給自足国家とその持続可能な社会システムを2050年までに構築し、その基盤の下にグローバル社会に貢献できる食料のサプライチェーンモデルも構築する。

(個別重点政策)
3-1 食料自給自足国家社会の拡充:農地実態調査、未耕作地集約、自治体別強化農産品目決定
1)食料品種別自給率調査及び長期自給率目標策定 (~2025年)
2)農地生産地実態調査、未耕作地等未利用地実態調査 (~2025年)
3)目標自給率実現品種・生産地域計画立案 (~2030年) 、都道府県別農産政策立案 (~2030年)、
  取り組み進捗・評価管理(2031年~)
  ※最重点品目:小麦
4)食料品危機管理システム整備構築(~2030年)

3-2 農林畜産水産業の長期総合政策策定と持続的取り組み
1)畜産部門自給自足長期計画、振興支援計画策定、都道府県別計画策定 (~2030年) 、各進捗・評価管理
2)水産部門、遠洋・近海漁業保全計画策定、養殖分野長期計画策定 (~2030年)
3)グローバルサプライチェーン長期方針及び計画立案 (~2030年)
4)畜産物・水産物危機管理システム整備構築 (~2030年)

3-3 食品・飲料製造産業の水平・垂直統合
1)食品・飲料製造産業原材料調達・内外依存度等実態調査及び長期方針 (~2030年)
2)基礎食品・飲料指定化と自給自足可能度評価、対策立案 (~2030年)
3)都道府県別受給可能度調査及び緊急時国内サプライチェーン構築計画 (~2030年)
4)グローバルサプライチェーン長期方針及び計画立案(~2030年)

3-4 社会政策、経済政策、国政関連政策課題との統整合
   ※各政策策定後調整・統合

(基本方針)
 有限の国土・自然環境のもと、環境保護・自然保全、観光・文化資源保全と有効活用などの政策を推進し、持続可能な仕組み創りを2050年までに実現する。

(個別重点政策)
4-1 カーボンゼロ政策推進
1)長期カーボンゼロ化計画策定 (~2025年) 、進捗・評価管理 (2031年~)
2)炭素税法制化・運用管理化 (~2025年) 、進捗・評価管理 (2031年~)
3)産業別・企業別カーボンゼロ化促進政策具体化 (~2030年) 、進捗評価管理 (2031年~)
4)環境・エネルギー政策との統整合
(参考)
脱炭素、グリーントランスフォーメーション(GX=緑転)4つの課題(2021/8/10)

4-2 自然環境保全・保護・持続性確保長期整備
1)自然環境実態調査 (~2025年)
2)モデル自然環境保全保護計画策定 (~2030年)
3)環境政策課題体系化・総合化・個別計画立案、長期取り組み計画策定(~2030年)
4)再生可能エネルギー活用自然等との調整 (~2030年)

4-3 観光・文化資源の維持
1)観光・文化資源実態調査と保全方針・計画立案(国家レベル)
2)地域文化・伝統保全方針及び支援計画策定 (~2030年) 、進捗・評価管理 (2031年~)
3)国内観光・文化資源評価と維持・活用方針 (~2030年)
4)インバウンド観光・文化資源評価と維持・活用方針 (~2030年)

4-4 社会政策、経済政策、国政関連政策課題との統整合
   ※各政策策定後調整・統合

(基本方針)
 社会的公共資本に位置づけられる、水、電力・ガス、道路・通信等の「社会的インフラストラクチャー」の安全保障の見地から、その基盤の整備・拡充、安全・安心管理供給システム開発及び必要に応じて公共事業化を図り、持続可能な社会システムを2050年までに構築する。

(個別重点政策)
5-1 水資源対策、上下水道事業国公営化
1)治水事業・維持開発計画 (~2030年)
2)上下水道設備維持管理、現状調査及び長期整備計画立案 (~2030年) 、進捗・評価管理
3)全上下水道地方自治体事業システム化及び国家統括共通・共用システム開発 (~2030年)
4)水資源危機管理システム及び態勢整備 (~2030年)

5-2 電力供給網・ガス供給網維持、安定化
1)住宅用・産業用電力自給自足システム整備 (~2030年)
2)電力送配電網の国有化、管理システム開発・運用管理事業組織体制構築 (~2030年)
3)化石燃料ガス供給システムの高度の安全化 (~2030年)
4)化石燃料ガスの、再生エネルギー起源水素ガスへの転換促進 (~2040年)

5-3 道路交通網、通信網、全国民インターネット利用環境整備 全国民DX推進(端末配布
1)道路交通網リスク調査と整備計画策定 (~2030年) 、取り組み進捗・評価管理
2)通信網リスク調査と整備計画策定 (~2030年)
3)インターネット・セキュリティ・システム総合開発管理計画策定 (~2030年) 、運用管理 (2031年~)
4)全国民インターネット・デジタル生活基盤整備:マイナカード、端末全員配布・保有(~2035年)、活用 (2036年~)

5-4 社会政策、経済政策、国家政治関連政策課題との統整合
   ※各政策策定後調整・統合

(基本方針)
 自然資源安全保障システムを整備確立する上で、関連する産業基盤、すなわち産業資源の一定レベル以上での自給自足を可能とする保全・開発を推進することが不可欠であり、必要な分野と品種・品目等に焦点を当て、2050年までにその目標とするレベルとシステムの実現を図る。

(個別重点政策)
6-1 各分野資源保有率・保有年数等現状調査及び中長期方針構築
1)産業分野別・製品別自給率及び対外依存率調査・評価 (~2030年)
2)国内産業再編方針及び新規事業開発構想立案 (~2030年)
3)国内自給自足化戦略及び長期取り組み計画立案 (~2030年) 、進捗評価管理 (2031年~)
4)グローバル・サプライチェーン長期方針・計画策定 (~2030年) 、進捗・評価管理 (2031年~)

6-2 半導体国内自給自足体制構築
1)国内・海外供給体制調査、長期予測とりまとめ (~2025年) (定期的にメンテナンス)
2)国内産業・企業との長期方針、長期計画調整、支援計画(~2025年)
3)長期自給自足体制移行計画策定(~2025年)
4)グローバル・サプライチェーン長期方針・計画策定(~2025年)

6-3 レアメタル等希少資源の代替資源・技術開発
1)必須レアメタル等希少資源のグローバル調査及び将来予測 (~2025年)
2)国内調達可能必須レアメタル保有度評価と代替化可能性調査・評価、対策立案 (~2030年)
3)代替可能品開発支援計画及び予算策定(~2030年)
4)グローバル・サプライチェーン長期方針・計画策定(~2030年)

6-4 社会政策、経済政策、国政関連政策課題との統整合
   ※各政策策定後調整・統合

 以上、「国土・資源政策」の重点政策課題を抽出・設定しました。
 しかし、このレベルでも具体性を欠く項目が多々あり、課題設定レベルとしては不十分と言えます。
 ここからより具体的な課題に深堀りするに当たっては、もちろん必要に応じて体系的に記事投稿していく場合もあります。
 しかし、どちらかというと、都度トピック的な題材を取り上げて検討・考察・提起していく方法を取ることが多くなると考えています。
 その場合には、当記事からの展開と分かるように、リンクを貼ることで体系化を補完していきたいと考えています。
 ご了承ください。 

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以上の記事は、2021年8月2日に、当サイトhttps://2050society.comに投稿したものです。
同サイトを一旦廃止しましたが、その後方針を再検討し、復活。
旧バージョンのほとんどの記事を削除してしまったのですが、残していた軸になるごくわずかの記事を、今月2024年10月に再掲載しました。
方針変更と過去の提案や投稿内容の見直しを進めつつ、新たに2050年の望ましい日本社会のベースになる長期ビジョン構想と現実の動向を並行して課題にしていきます。

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